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横浜FCと愛媛はチャンスも少なく、スコアレスドローに終わる

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[5.12 J2第14節 横浜FC 0-0 愛媛 ニッパ球]

 J2は12日に各地で第14節を行い、ニッパツ三ツ沢球技場では横浜FC愛媛FCが対戦した。試合は横浜FCがボールを保持する展開が続く。しかし、なかなか前にボールを運ぶことができずに、チャンスをつくり出せない。後半に入って両チームが攻撃の選手を変えてゴールを目指したが、最後まで得点は決まらずに0-0で試合は終わっている。ホーム初勝利を目指した横浜FCだが、歓喜の瞬間はまたもお預け。前節4試合ぶりにゴールを挙げた愛媛も、無得点で試合を終え、今季2度目の連勝はできなかった。

 横浜FCは前節の福岡戦(0-1)から前線の4選手を入れ替えた。中盤にMF野崎陽介、MF佐藤謙介、MF黒津勝、1トップにFW田原豊を起用した。一方の愛媛も前節の栃木戦(3-0)から2選手を変更。DF関根永悟は今季初先発。また、MFトミッチが10節の徳島戦以来、スタメンに復帰している。
[スタメン&布陣はコチラ]

 前半はホームの横浜FCが、試合の主導権を握る。立ち上がり、約1か月ぶりの出場となるトミッチの位置でボールを奪い、ショートカウンターからチャンスをつくり出した。前半13分にはMF黒津勝から、FW田原豊にパスが通る。田原がGK秋元陽太と1対1のチャンスを迎えたが、シュートは右に外している。同21分にもMF寺田紳一からのパスを田原が受け、DFと競り合いながら強引にシュートまで持って行ったが、ミートできなかった。

 横浜FCにボールを回され、押し込まれる愛媛は、前半23分に細かくパスをつなぎ、トミッチがPA外からシュートを放ったが、枠を捉えられない。その1分後にも左サイドのMF三原向平から右サイドのMF関根永悟にサイドチェンジが出る。そこから前線のFW河原和寿と縦のワンツーが通ったが、関根のクロスはGKシュナイダー潤之介にキャッチされた。

 前半の残り15分間は横浜FCがボールを保持し、低い位置から相手の守備を崩そうと試みる。しかし、決定的な場面をつくるには至らずに、0-0のまま前半を折り返している。

 ハーフタイムに「問題ない。得点が入らない雰囲気に流されるな。大丈夫だ。勝つぞ!」という山口素弘監督の檄を受けた横浜FCは、前への圧力を強めていく。後半5分には佐藤が左へ大きく展開し、ボールを受けた寺田が中に切り込み、シュートを放ったが枠を捉えることはできなかった。

 後半8分にPA内に侵入した関根のシュートを皮切りに、次第に愛媛がカウンターに出る回数を増やしていく。同12分には左サイドから三原がPA内に入り、シュートをしたがGKシュナイダーに防がれる。その3分後にも右サイドから関根がクロスを入れると、MF赤井秀一がヘッドで合わせたが、ボールはGKシュナイダーの正面に飛び、キャッチされた。

 両チームのベンチが動き、攻撃に変化を加える。後半13分に横浜FCは田原を下げて、MF小野瀬康介を投入。黒津を1トップに上げ、小野瀬を右SHに入れた。同18分には愛媛も赤井を下げて、FW重松健太郎を起用する。重松が1トップに入り、河原が2シャドーの左にポジションを変更した。

 試合が膠着した中で、横浜FCは後半25分に寺田を下げて、FW大久保哲哉をピッチに送り出し、4-4-2に布陣を変更した。同35分にはCKの流れから黒津がヘディングでゴールを狙ったが、ボールはクロスバーを越えていった。さらに同37分には高い位置で野崎がボールをカットする。ゆっくりとしたドリブルで攻撃に関わる人数を増やし、左に開いた黒津にパス。黒津がゴール前へクロスを入れると、ファーサイドで大久保が合わせたが、ヘッドはゴール右に逸れて行った。

 後半38分に愛媛はMF加藤大を下げ、FW高橋泰を投入する。しかし、試合の流れを変えることはできない。同43分にも左サイドの野崎からゴール前の大久保にクロスが入ったが、シュートは枠の左に外れている。同45分に横浜FCも最後の交代枠を使い、FW永井雄一郎を投入したが、こちらも最後まで打開策を見いだせずに、試合は0-0のスコアレスドローで終わっている。

(取材・文 河合拓)

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