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混戦の中で挙げた決勝点、川崎F大久保嘉人「直感っすね」

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[10.19 J1第29節 川崎F2-1磐田 等々力]

 チームを土壇場で救ったのは、頼れるエースFW大久保嘉人だった。1-1で迎えた後半アディショナルタイム4分、途中出場のMF中村憲剛が自ら得たFKから鋭いボールを入れると、ゴール前は混戦に。GK八田直樹が懸命にかき出したように見えたが、判定はゴール。試合終了直前に川崎Fがこの試合初めてリードを奪った。

 得点直後はDFジェシの得点がアナウンスされたが、公式記録では右足のヒールで押し込んだ大久保の得点に訂正された。「気持ちでいきましたね。何が何だかわかんなかったんで。良かったです、足出して」。大久保は、思わぬ劇的弾に笑みをこぼした。「今日は交互に(ゴール前に)入ってたんで。1回目は入らず、2回目は入って、3回目は入らず。常に入っているから研究されてますし。直感っすね。最後は何も考えずあそこにいました」。天性ともいえるゴールへの嗅覚で今季22点目を挙げた。

 川崎Fのフォーメーションは、16日の天皇杯・東京V戦(3-0)に引き続き、4-1-4-1。中村憲剛がケガ明けでベンチスタートだった影響もあり、再び大久保がトップ下に入ったが、この日はパスよりもゴールを意識していたという。「天皇杯みたいに下がってもいいんですけど、下がるとゴールから遠くなるので」。中村憲剛投入後は1トップへとポジションを移し、両チーム最多5本のシュートを放ったストライカーは、90分を通して川崎Fの攻撃サッカーを牽引し続けた。

「負けるパターンだったから(勝利は)大きい。こういう勝ち方はやろうと思っても、滅多にできない」。チームの連勝と、自身の連続得点試合を「3」に伸ばした大久保は、次節、敵地で鹿島との上位決戦に臨む。

(取材・文 奥山典幸)

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