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先制点を逃した大分MF松本怜「最低でも枠に飛ばさないといけなかった」

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[4.20 J2第8節 湘南4-0大分 BMWス]

 0-4という大差が付く試合となったが、大分トリニータ田坂和昭監督は、内容は悪くなかったと強調した。「映像で見ると、湘南は『速いな』『強いな』『よく走るな』というイメージ。でも、今日の試合をピッチの横で見ていると、全然うちのチームも負けていないなと。走れていたし、それこそ向こうよりも走っているんじゃないかと。結果を見ると0-4なので、『何を負け惜しみを言っているんだ』と思われるかもしれませんが、われわれは、この一戦を教訓にしていきたい」と、力を込める。

 実際に立ち上がりは、大分の方がチャンスをつくっていた。それでも、この差がついたのは、「これが現状」と、指揮官が渋い表情を見せた決定力の部分だろう。12本のシュートを放った大分だが、枠を捉えたシュートは半分にも満たない。なかでも、前半3分のMF松本怜のシュートミスは、試合の分岐点と言える場面だった。

「あそこで決められるか、決められないかで今日の試合は決まったかなと思いますね」と、松本怜も天を仰ぐ。「相手との違いは決定的な場面を決められるか、決められないかだったと思います。僕のシュートミスの場面は、間違いなくふかす場面じゃなかったですね。しっかりと上からかぶせて、最低でも枠に飛ばさないといけないシュートでしたけど…。たら、れば、を言っても仕方がないので一人ひとりが技術を上げていくしかないです。うちは(シュートが)枠に飛んでいなかったので」と唇を噛む。

 序盤の決定機を生かせなかった大分は、次第に湘南のペースに飲み込まれていった。開幕から7連勝のチームが持つ『勢い』を、ピッチ上で松本怜も痛感したという。「前にかかる圧というか、プレッシャーをかつてないほど感じました。3バックのCB2枚が上がってくることもあるし。ああいうところの勢いも、すごいなと思います」と言い、「ただ」と言葉を続ける。「勝てない相手ではなかったと思うし、そこは次リベンジできるなと思います」と、指揮官に同調した。

 昨シーズンから負傷の続いていた松本怜は、前節の札幌戦で約8か月ぶりにピッチに戻ったばかり。まだ「コンディションも100%とは言えない」と認めるが、「試合に出ている以上は言い訳できません。もっともっと上げていかないといけないし、湘南が相手でも運動量で勝てないといけない。そこが足りなかったと思う」と、反省する。

 それでも、この試合も最後まで攻め上がり、ゴールを狙っていたDFチェ・ジョンハンと組む左サイドは、大分の武器となるはずだ。「武器にしないといけませんね」と、松本怜は言い「試合中に声を掛けあって修正もできていますし、やっぱり得点を取るには、僕がもっとドリブルで切り込んだりすることがカギになってくると思う。今日はやりたいことが、あまりできなかったけど、最終節で再び湘南と対戦するときにリベンジできるようにしたいです」と、前を向いた。

(取材・文 河合拓)

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