[7.19 J1第15節 浦和1-0新潟 埼スタ]

　新潟デビュー戦はほろ苦いものとなった。J1リーグ中断期間中に下部組織から育った磐田からアルビレックス新潟への移籍を決断したMF山本康裕。しかし、新潟での初戦を白星で飾れず、「個人としてでなく、チームとして大事な再開初戦で勝利を収められずにとても悔しいです」と悔しさをにじませた。

　磐田時代同様に背番号23を背負った山本は、右サイドハーフとして先発出場を果たした。持ち場の右サイドから中央に顔を出してボールを呼び込むなど、攻撃にリズムを生み出そうとピッチを走り回る。新潟での初戦を迎えるにあたり、山本は「自分の持ち味をしっかり出そうと意識しました。僕はサイドに張ってプレーするような選手ではないので、動きながらプレーすることは心掛けていた」と語ったように、自分の色を見せようと奮闘した。

　1点のビハインドを背負って迎えた後半12分には、右サイドを駆け上がってグラウンダーのクロスを供給して、FW岡本英也のシュートチャンスを創出。しかし、「あの1本だけでした。ああいう場面をもっと増やさないとゴールは生まれないと思うし、1本だけでは物足りないので、その回数を増やしていかないといけない」と反省を口にしている。

　その場面以外にも「今日はミスが多かったし、中央でもう少し時間を作れたら良かったと思う。自分の持ち味を出し切れなかったから、こういう結果になったと思う」と次々と課題を挙げた。だが、「でも僕自身のパフォーマンスが上がれば良い流れができると思うし、手応えをつかめた部分もあります。自分の中でこの敗戦をしっかりと消化して、次の試合につなげていきたい」と前を向いた。

　新潟に移籍して約1カ月が経ったことで、「移籍には特に何も感じませんでしたし、すんなりチームに入れたと思っているので、もう大丈夫」と語ると、「これからピッチ上で活躍することが求められていると思うので、そこで結果を残していきたい」と新天地での飛躍を誓った。

(取材・文　折戸岳彦)

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