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決勝FKの横浜FC MF中里「決める自信ありました」

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[4.29 J2第10節 東京V0-1横浜FC 味スタ]

 練習の成果が出た。0-0で迎えた後半39分、横浜FCは直接FKを得ると、MF中里崇宏が左足でシュート。低いボールで壁の外側を巻き、ゴールネットに揺らした。FKを得た直後には、自ゴールからGK南雄太が駆け寄り、シュートを打つ選手の前に一人またぐことをアドバイスされた。

「(佐藤)謙介くんが抜けて、(GKがタイミングをとっているときに)空いているファーに蹴ったら入るよって言われましたし、そう言われる前にイメージしていたのも、(南)雄太さんと一緒だったので。雄太さんの声を聞いて、自信を持って蹴ることができました」

 シーズン開幕前から、FKのキッカーを務めることは決まっていたという。「キャンプの段階で、監督から『FKを蹴っていいぞ』と言われていたので、その後も練習を続けていました。今日も、自分が蹴るに値すると思っていたし、決める自信もありました」と、胸を張り、低いボールを蹴った理由を説明した。

「ファーに蹴ることは決めていたのですが、上を狙うか、下を狙うかで悩んでいました。ボールが結構、良い感じで滑っていたので、下に蹴ればボールが伸びて行くかなと思って。イメージ通りに蹴ることができました」

 この直接FKの場面以外にも、流れの中で2度チャンスのあった中里は、「流れからも1本、2本決めたい。それは今後の課題」と口にした。そこには現在、チーム得点王であるFW三浦知良へのライバル心もある。

 試合後のロッカールームで、試合をスタンドから観戦していたカズに「ザト(中里)が蹴ったら入らないって話していたら、入っちゃったよ!」と冗談交じりに祝福の言葉をかけられたという。そのことを笑顔で振り返る中里は、「日ごろから(カズに)良くしてもらっていますし、(カズが2点取っていることに)ライバル意識もありました。ロッカールームで『あと1点で追い付きます』って言ったので、しっかり追い付けるように頑張ります」と、得点へのこだわりを口にした。

(取材・文 河合拓)

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