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“思い通り”のクロスから…大分DF若狭「シュートは思い通りではない」

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[10.18 J2第37節 千葉 2-2 大分 フクアリ]

 迷いはなかった。前半35分、右サイドでボールを持つMF松本怜から送られた正確なクロスを、逆サイドから猛然とPA内に走り込んだ大分トリニータDF若狭大志は右足のダイレクトボレーで合わせた。

 フリーでボールに走り込んだものの、「僕の技術だとコントロールしたら相手に詰められてしまうので。相手に寄せられる前にシュートを打とうとしましたし、ダイレクトの方が相手GKもタイミングが取りづらいと思いました」とダイレクトボレーを選択。右足ボレーで叩き付けたボールは大きくバウンドすると、GK高木駿の頭上を越えていく。「『入れ!!』って声に出しました」という若狭の願いは通じ、ボールはゴールマウスへと吸い込まれていった。

「とりあえず枠を狙うこと、コンパクトに当てようと心掛けた結果、ゴールになりました」。自身の今季初ゴールに笑顔を見せながらも、「ただ、もう少しライナー性のボールを打とうとしたんですよね。クロスは思い通りに来ましたが、思い通りのシュートにはなりませんでした」と苦笑した。

 この得点で大分はリードを2点差に広げるが、後半に入ると千葉の猛攻にされされ、後半10分に1点差に詰め寄られる。その後、5バックにシステム変更をして逃げ切りを図ったものの、試合終了直前のアディショナルタイムにPKを沈められて2-2のドローに持ち込まれてしまった。

 自身今季初ゴールを奪った若狭だったが、もちろん「素直に喜べない」と表情を曇らせた。「2点先行した試合だったので、本当に悔しい。試合が終わった瞬間は引き分けたというよりも負けたような気持ちでした」。21位の大分にとって、今後も負けられない試合が続く。「次の試合に向け、しっかりと気持ちを切り替えたい」と次なる戦いへと向かう。

(取材・文 折戸岳彦)
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