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「グーを出すと思った」PK沈めた仙台FW西村、ジャンケンで野津田に読み勝ち?

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PKを決めたFW西村拓真がMF野津田岳人を抱きかかえる

[5.6 J1第13節 湘南1-3仙台 BMWス]

 ジャンケンの出し手も冷静に読んでいた。ベガルタ仙台は1-0で迎えた前半35分、右サイドからMF野津田岳人がFKを蹴り込むと、PA内でMF蜂須賀孝治がMF菊地俊介に倒され、PKを獲得する。その5分前のPKでFW石原直樹が失敗していたこともあり、野津田が「自分が蹴るものと思って」ボールを手に持つと、すかさず歩み寄ってきたのがFW西村拓真だった。

「(西村)拓真が自分のところに来て、蹴る雰囲気を出してきたので、ジャンケンをしようと」(野津田)
「ガクくん(野津田)も蹴ると言うので、ジャンケンした」(西村)

 グーを出した野津田に対し、西村が選択したのはパー。西村は「運もあって勝ちました」と話したが、野津田はジャンケンで負けたあとに西村から「力が入っているからグーを出すと思った」と言われたことを明かした。「(西村は)冷静だった」。思わず苦笑いの野津田は結果的にPKキッカーを譲った形となり、「ちょっと後悔している」と冗談交じりに笑った。

 西村はキックも冷静にゴール左隅に蹴り込んだ。2-0で折り返した後半は湘南の反撃に遭い、耐える時間が続いたが、2-1の後半アディショナルタイムに蜂須賀のロングボール1本で抜け出した西村がGKとの1対1から右足でダメ押しゴール。後半の45分間で湘南に10本のシュートを打たれた仙台だったが、後半唯一のシュートを得点に結びつけた。

「失点すると、もう1点取られそうな雰囲気になることもあるけど、今日は足が止まらなかった。チーム全体の勝利だと思う」。西村がそう胸を張れば、今季初ゴールとなる先制点を決めた野津田も「ずっと1点が欲しかったのホッとしたし、それでチームが勝ったことがうれしい」と6試合ぶりの勝利を喜び、「悪い流れを勝利で断ち切れた。2点取ったあとに1点返されて、また突き放せたことは次につながる」と力説した。

(取材・文 西山紘平)

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