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水戸は若き2トップが好感触も「あとは決め切るクオリティー」

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水戸の2トップを担ったFW村田航一とMF黒川淳史

[2.9 いばらきサッカーフェスティバル 鹿島1-0水戸 カシマ]

 昨季アジア王者の鹿島に対し、果敢に主導権を握ろうとした水戸ホーリーホック。序盤の攻勢を牽引したのは22歳と21歳の若き2トップだった。試合には0-1で敗れたため「最後のクオリティーが足りない」と課題も明確だったが、シーズンインに向けて完成度が高まっている様子を感じさせた。

 15年目を数えるJ1強豪とのプレシーズンマッチ。今季からはポゼッションスタイルに志向を傾けている中、2トップには明治大から新加入のFW村田航一と大宮からの期限付き移籍中のMF黒川淳史が並んだ。守備時は両者とも果敢にプレスに行くが、攻撃では黒川がやや低めの位置を取るといった関係性だ。

 これが4-4-1-1でプレスをかけてくる相手にハマった。黒川が下りてきて相手CBを釣り出せば、村田がすかさず裏に抜け出し、一発で崩せなくとも起点となってボールをキープ。そこからサイドに展開したり、再び黒川にリターンを返したりという形から、立て続けにチャンスをつくった。

「攻撃の形はゴール前にボールを運べる場面があって、Jリーグのチームと準公式戦で初めてやれた手応えはあった」(村田)。
「チャレンジャーとして食ってやるという気持ちで試合に入って、何度もチャンスがあった」(黒川)。

 前向きな印象は2人ともが感じていた。しかし、ゴールが遠かった。村田のポストプレーやフリーランで空けたスペースから黒川が放ったシュートは計3本。決まる気配は感じさせたが、得点を奪うまでには至らず。相手が少ないチャンスを決め切っただけに、決定力不足の印象はさらに強まった。

「相手はワンチャンスをモノにして、うちは点を取れなかったのが大きな差。そこをすごく感じた。守備や前線で身体を張る点はある程度できたけど、ゴール前のクオリティーが足りなかった」(村田)。
「ボールを持てる部分はあったけど、相手にとって怖くなかった。相手の脅威になるプレー、流れを変えるようなプレーをすることが大事。あとはゴール前で決め切るクオリティーに尽きる」(黒川)。

 ここから開幕戦まで2週間。攻撃の形はできあがっている分、まさに仕上げの作業となる。「レベルの高い相手とやれたのはいいきっかけ。高い基準で突き詰めていきたい」(村田)。「良いタイミングはできているし、コミュニケーションは取れている」(黒川)。強敵との一戦で得た手応えをJ2の舞台で爆発させる構えだ。

(取材・文 竹内達也)
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