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飛躍の一年になるか…出番つかんだ水戸DFンドカ「最低限の仕事はできた」

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昨年5月3日以来のフル出場となった水戸DFンドカ・ボニフェイス

[2.9 いばらきサッカーフェスティバル 鹿島1-0水戸 カシマ]

 日体大から加入1年目の昨季はわずか5試合の出番。プロの壁に苦しんでいた水戸ホーリーホックDFンドカ・ボニフェイスが鹿島とのトレーニングマッチでフル出場を果たした。前後に動き回る2トップを相手にしぶとく身体を寄せ続け、試合後に「最低限の仕事はできた」と振り返った。

 在籍8年目でレギュラーを守り続けてきたDF細川淳矢が負傷でメンバー外。主力になったとは考えていないンドカだが、これも一つのチャンスだった。「頭の中がクリアになってきて、準備はできていた。良い身体を良い心を持って良い形で試合に入ろうと思った」。そんな22歳は序盤から迷いのないプレーを繰り出した。

 対峙したのは1トップ気味に張り出してくるFWセルジーニョと引いた位置を動き回るFW土居聖真。いずれも駆け引きや技術を持ち味とする選手であり、フィジカルを武器とするンドカとは対照的だ。「背は高くないので飛ばずに身体を当ててやらせないようにした」という狙いは効果を発揮した。

 中盤から縦につけたい相手の狙いとは裏腹に、相方のDF伊藤槙人と協力してボールを入れさせず、鹿島に攻撃のタメをつくらせなかった。こぼれ球が続いて喫した1失点は課題だが、対人ミスはセルジーニョに目前でそらされた一度だけ。この時期ということも考えれば、まさに「最低限の仕事」は成し遂げたといえる。

 また“最低限”というとネガティブに聞こえるかもしれないが、最終ラインの選手にとってそれがいかに重要か。「監督やチームメートからリスペクトされる選手になるため、俺には間違いなくそこが足りていないと思っている」。巡ってきたチャンスを生かし、自身の課題とも向き合う一戦となった。

 とはいえ、プラスアルファを出せなかった悔いは残った。思い返すのは終盤のヘッドがポストに阻まれた場面。「いつチャンスが来るか分からないし、決めるところで信頼を勝ち取りたかった」。得られたものと、得られなかったもの。実り多き練習試合を経て、開幕までの残り2週間でさらなる信頼を勝ち取る構えだ。

(取材・文 竹内達也)
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