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6年ぶり古巣戦、湘南MF梅崎が感じたこと「昔を知っている人がいるからこそ…」

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6年ぶりに古巣大分と対戦した湘南ベルマーレMF梅崎司

[5.12 J1第11節 湘南0-1大分 BMWス]

 湘南ベルマーレMF梅崎司は試合後、撤収作業が終わってもゴール裏で待っていた大分トリニータサポーターの元へと向かった。大分はアカデミー時代から数えて6年間にわたって過ごした古巣クラブ。「司!これから一緒に大分に帰ろう!」といった暖かい声も向けられ、「ありがたいですね」と頬を緩めていた。

 長崎県出身の梅崎にとって、大分は第二の故郷。中学卒業後の2002年に大分U-18へ加入して以降、途中半年弱のフランス移籍を挟んで07年まで過ごした場所だ。「大分の方はいまでも『司』って呼んでくれるんです。それがうれしいですよね」。前所属の浦和、現在の湘南でもひときわ大きな愛を受けてきた32歳は、そう感慨を語る。

 古巣大分との6年ぶりとなる対戦を控え、梅崎は自身の公式ツイッター(@onima_7)を通じて「燃えないわけがない。高校生から育ててくれたクラブ。サッカー選手としての礎を作ってくれたチーム」と思いを吐露。その上で「ベルマーレの一員として勝つ為にチャレンジします」と宣言していたが、そうした意気込みは試合の立ち上がりから感じられた。

 この日目立っていたのは前線でのボールキープと球際の競り合い。マッチアップした大分U-18の11年後輩にあたるDF岩田智輝は「めっちゃうまかった。取られないところに置くので、取るタイミング、プレスのタイミングが難しかった」と驚嘆。さらにゴール前からの直接FKでも、2度にわたって惜しいシュートを放っていた。

 それでも、なかなか得点に結びつかないまま後半26分に途中交代。「取れれば違った展開になっていた。それは前線の仕事」。敗因をそのように振り返った背番号7は「前半は後ろがよくやってくれていたので、決め切らないといけなかった。申し訳ない」と自らのパフォーマンスにも不満をのぞかせた。

 この日は、大分U-18時代の恩師にあたる吉坂圭介GKコーチ、当時はチームメートだった西山哲平強化部長とも顔を合わせて話した様子。話題は自身のプレーにも及んだようで、あらためて感じることがあったという。

「ボールを取られないだけじゃなく、もっと怖いプレーをしないといけないですよね。それこそ大分でやっていた時代のように、吉坂GKコーチとか西山哲平さんとか、昔を知っている人がいるからこそ、すごく感じさせられましたよね」。

「もっと解き放つというか、鋭くしていかなきゃ。それがイコールチームへの貢献につながっていくと思う。もちろん流れを読むことも大事ですけど、そこもフォーカスしてやっていきたいなと、いま思います」。

 ちょうど次節は古巣の浦和戦。「楽しみです。今日出た課題を自分自身つなげないといけない。ましてや相手も相手。チームとして、個人として、ベルマーレの一員として表現できるかがサッカー人生の中でも重要になる」。新たな覚悟を携えた32歳は、埼玉スタジアムの大観衆に成長した姿を見せるつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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