beacon

[J内定高校生の声_17]高体連を代表するボランチが横浜FCへ。MF古宿理久は1年目から「遠慮なくやっていきたい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

横浜FC内定の青森山田高MF古宿理久

 ゲキサカでは2020年にプロ入りする高校生選手たちをインタビュー。第17回は横浜FC内定の青森山田高MF古宿理久(3年)だ。

 プレミアリーグファイナルで優勝した青森山田の技巧派ゲームメーカー。チームの中で誰よりも多く走り、誰よりも多くボールに絡んで攻守の中心となっているMFだ。下級生時は選手層の厚い青森山田の中でなかなかAチームの公式戦に絡めなかったが、今や高体連を代表するボランチ。横浜FCジュニアユース出身で成長して“古巣”へ戻る古宿が、青森での3年間で成長できた部分や選手権、プロ入り後の意気込みなどを語った。

―横浜FC入りの感想を教えて下さい。
「青森山田に来て、プロを目指してやってきたので、その中学校時代にお世話になったチームに戻ることができて、嬉しく思います」

―横浜FC入りの決め手は?
「練習参加してみてとても雰囲気が良かったですし、同じ年代や年の近い選手もいましたし、そういう中でトレーニングしてみて、レベルが高いという印象があったので。あと、ベテランの選手も多いですし、この中ならば自分も成長できると思ったので、横浜FCに決めました」

―思い入れもあったと思うが。
「中学校時代にお世話になったので、またそのグラウンドでできるというのは光栄なことですし、正直戻りたいという気持ちもあったので、それが叶えられて良かったです」

―横浜FCの印象は?
「ボールを大事に繋いでから全員攻撃や全員守備をして、特長のあるSHの選手たちもいる。試合を見させてもらったんですけれども、とても面白いサッカーをしますし、自分もここでやってみたいなという印象が強かったです」

―横浜FCがJ1へ昇格。
「J1でやることになって自分自身も嬉しいですし、来年J1でできることになって、自分自身も成長できると思いますし、そういう部分ではとても良い機会をもらったのかなと思います」

―刺激を受けた選手は?
「1回、紅白戦で松井大輔選手と一緒になったことがあるんですけれども、プレー中のアドバイスや指摘をされて、そういうことを言ってくれる選手がいることがとても印象的でした」

―練習参加してできたこと、課題は?
「足元の技術やパス、ロングフィードという自分の特長はできたと思いますけれど、逆に対人や、個人個人の強さの部分は結構負けていたところが多いので、そういう部分は高校年代の中で修正していければ良いと思います」

―練習参加後に変化したこと。
「身体の部分やスピード感は大分違うと感じたので、筋トレだったり、自分ができる部分はやってきました」

―レジェンドたちからも学んだことがある。
「言動や背中で引っ張る選手が多かったので、自分もそれを見て学ぶことが練習参加でも多かったですし、そういう言動などから自分も学んでいかないといけないと思いました」

―どのような存在になりたい?
「高卒で入って1年目なんですけれども、遠慮なくやっていきたいですし、試合に絡んでいって、中心選手になっていきたいです」

―1年目の目標。
「まずはデビューすることと、あとは代表とかにも入りたいので、そういうところも目指してやっていきます」

―青森で挑戦した3年間。
「正直、1、2年の時は試合に全く絡めず、結構苦しい日々を過ごしたんですけれども、その中で自分自身も努力したっていう感じもありますし、それで今は試合に出れているんですけれども、メンタルなどそういう部分は成長できたのかなと思います」

―正木コーチはコンスタントに1年間やってきたと。
「プレーに波がないというところは自分でも思っていますし、準備の部分やコンディションの部分を崩さずにやってこれたので、それがこういう結果になったと思います」

―青森での初めての冬は大変だったと思うが。
「本当に死ぬんじゃないかという感じの雪でしたし、次の日の朝になるのがキツいくらいメンタル的にもやられていたんですけれども、仲間がいますし、全員で高め合ってできたのが冬を乗り越えて力になっていると思います」

―青森で印象的だったことは寒さ?
「寒さもそうですけれど、人が温かいというのを感じました。スーパーで買い物とかした時に声をかけてくれるおじさんやおばさんもいますし、見られているなというか、人の温かさを感じました」

勇気づけられたもの。
「やっぱり親元を離れて寂しい気持ちがあるんですけれども、その中で仲間という存在が特に大きかったと思います。何でも言えたり、何でもしましたし、ヤンチャもしましたし、そういう面では仲間がいて良かったなと思います」

―1、2年生の時に磨いてきたことは?
「特に筋トレを多く入れて、あとはアジリティや、個人の能力を上げるために自分はやってきたつもりなので、それが今の成果に繋がっているのかなと思っています」

―気持ちの部分の変化。
「(黒田)監督や(ヘッドコーチの)正木さんに自分を中心にコントロールしろと言われてきて、それはプレミアリーグを通じてもできていると思いますし、そういう自覚が自分の中で芽生えたというか、そういう部分でみんなからの信頼を得るじゃないですけれども、自分が先頭に立ってやることを目標にしてやっていました」

―ライバルが多い中で、俺も負けていないぞと。
「性格が負けず嫌いなので、小さいことでも負けたくないですし、ヒデ(MF武田英寿主将)の存在も結構大きかったと思います」

―武田君にも成長させてもらった。
「ヒデは結構注目されていて、絶対に追い抜いてやろうという気持ちでサッカーをやってきたので、ヒデがいなかったら自分も成長できていなかったですし、そういう部分ではヒデに感謝しています」

―追い抜くことができた?
「まだまだです」

―選手権ではどのようなプレーをしたい?
「自分の特長であるキックだったり、ハードワークだったり、守備の部分で誰よりもやって、自分が目立つよりもチームのためにやって、それで自分が目立てればラッキーという感じなので、そういう思いでやっていきたい」

―あまり野心はない?
「自分が、自分が、という感じもあるんですけれども、まずはチームのために走って、その結果の中で自分が目立てれば良いなと思っています」

―自分にとって選手権とは?
「全員、山田に入ってここを目指してきたと思います。選手権の舞台は緊張すると思うんですけれども、自分は自分らしく、チームはチームで青森山田らしくやっていきたいと思っています」

―見て欲しいところ。
「存在感の部分だったり、キックだったり、自分の長所を活かして頑張ろうと思います」

―自分の性格は?
「オンとオフが激しいと言うか、やる時はやると自分の中では思っていて、やらない時は本当にやらないですし、それはサッカーにおいてもそうですし、私生活でもみんなからは抜けていると言われるんですけれども多分自分もそう思います」

―プレー同様にもっとコンスタントなのかと。
「そんなことないです。プレー中だけです」

―ピッチを離れた時は何をしている時間が多い?
「ストレッチや身体のケアは特にしっかりとやっています」

―趣味は?
「趣味というか、小学校の時から水泳をやっていて、今も泳げるんですけれども、結構水泳が得意です」

―どのくらいのレベルだった?
「小学校3年生の時に(平泳ぎで)関東3位とか。結構続ければ良いところまで行けるかなという選手だったんですけれども、サッカーと2択になってどっちやるのみたいに聞かれて、それでサッカーを選びました」

―印象的だった黒田監督やコーチ陣の言葉。
「簡単に勝てる試合はないという言葉なんですけれども、『油断したらいけない』という言葉が結構、正木さんや(黒田)監督から出ていて、勝っていくチームの中でそういう油断はしたらいけないと思いますし、日々言われていたことが今のプレーや結果に繋がっているのかなと思っています」

―選手権の目標を。
「まずは1試合1試合全力で戦って、緩むことなくそのまま突き進んで優勝したいと思います」

―横浜FCに入ってからの目標を教えて下さい。
「まずはリーグ戦に出ることが目標で、どの舞台になるか分からないですけれども、出た試合はしっかりと結果を残してスタメンに定着できるように頑張っていきます」

―憧れの選手は?
「今、大分トリニータにいる小塚和季選手です」

―その理由は?
「自分と結構プレースタイルが似ていますし、そのボールの持ち方だったり、キックの精度だったり、他の人と見ていて違うなと思いますし、結構動画とか見るんですけれども相手を剥がす技術だったり参考にして見ています」

―横浜FCサポーターへのメッセージを。
「2020年シーズンから横浜FCに加入内定しました青森山田高校の古宿理久です。個人の目標はまずはリーグ戦に出ることが目標です。チームとしてJ1に定着できるように頑張っていくので、応援宜しくお願いします!」

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2019シーズンJリーグ特集ページ
●“初月無料”DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!

TOP