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[J内定高校生の声_13]高速ドリブルでDF圧倒し、ゴール連発。鹿島内定MF松村優太「見た人をあっと驚かせられるような選手に」

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静岡学園高から鹿島アントラーズに加入するMF松村優太

 ゲキサカでは2020年にプロ入りする高校生選手たちをインタビュー。第13回は鹿島アントラーズ内定の静岡学園高MF松村優太(3年、U-18日本代表)だ。

 昨年、U-17日本代表に初招集された高速アタッカーは、今年も国際大会で圧巻のスピードを発揮。選手権静岡県予選では2人、3人のDFを一気に抜き去るドリブルから個でゴールをもぎ取ってしまうなど大活躍し、大会MVPに選出された。複数のJ1クラブとの争奪戦の末、鹿島入りが内定。その松村が鹿島を進路に選んだ理由やプロ入り後の意気込み、選手権への思いなどについて語った。

―鹿島入りが決まった感想を教えて下さい。
「まず、高卒でプロに行けたということは凄く嬉しく思いますし、それが鹿島アントラーズという凄く素晴らしいチームで、日本でもトップのチームだと思っているので、そこは素直に嬉しいです」

―複数のJ1クラブから話があったと思うが、決め手となったのは?
「一番レベルの高いところでやりたいというのがあったので、アントラーズはACLなど世界の舞台でも活躍しているチームなので、そこに自分の身を置くことで成長できるかなと思ったのが一番の理由でした」

―鹿島からオファーをもらった時の心境
「まずは驚いたというのが一番の感想で、それと同時に今まで自分がやってきて良かったな、またこれから努力していかないといけないな、という3つが一番最初に頭に浮かびました」

―鹿島入りが決まってから少し時間が経っているが、心境の変化はある?
「進路が決まってスッキリした部分が大きかったので、それでまたチームに良い影響をもたらすことが今のところできているんじゃないかと思うので、それは継続してやっていきたいと思っています」

―特に評価してもらえたところは?
「自分の特長であるスピードに乗ったドリブルというのはアントラーズの選手でもいないと言ってくださったので、そこは評価して頂いているんじゃないかなと思っています」

―鹿島の印象。
「『常勝軍団』と言われるだけあって、常に結果にこだわって、なおかつ相手を上回る技術面だったり、チームの団結力だったり、そういうイメージが強くて、やっぱり結果にこだわる、勝利というものを一番大事にしているチームじゃないかなと思っています」

―今まで勝利にどうこだわってきた?
「試合で内容も大事なんですけれども、こういうサッカーの試合は勝ってナンボの世界だと思うので、そこは結果にこだわっていますし、それはこれからも継続して思ってやっていこうと思います」

―鹿島でプレーする重圧。
「常勝軍団にこれから僕は行くんですけれども今、チームで戦っている選手の方々は毎試合毎試合プレッシャーの中でやっていると思うので、そこで自分も、そのプレッシャーの中で良いプレーができるようにやっていきたいと思います」

―カシマスタジアムや街のイメージについて。
「凄く応援が一体感があって、凄くサポーターの方々が街全体として盛り上げて応援してくださっているという印象が凄くあるので、そういった方々の期待に応えられるように頑張っていきたいと思っています」

―アントラーズで印象的な選手。
「安部(裕葵)選手は高卒でアントラーズに行って、バルセロナのBチームで海外挑戦していますし、自分と高校は違いますけれども同じ立場だと思うし、僕もヨーロッパでやりたいという気持ちがあるので、そのような選手を見習ってやりたいと思います」

―アントラーズで特に磨きたいところ。
「勝利にこだわるという中で、自分の特長を伸ばしていくこともそうですし、守備でも戦わないといけないし、攻撃守備常に両方高いレベルで求められると思うので、もちろん攻撃で得点で終わるという形にこだわりたいですし、守備でも貢献できるようにしたいです」

―静岡学園の3年間で磨かれた部分。
「タッチの細かさがついてきたかなという印象で、今までは確かにスピードはあったんですけれども、一枚目剥がしたら次で取られたりということがあった。今は何人来ても取られない自信がありますし、動き出しなどで相手を剥がしたりすることは中学校の頃はなかったので、その点は伸びたと思います」

―3年間を振り返るとキツいことも。
「この3年間、自分は世代別の代表に選んでもらったり、個人としての成長はあったんですけれども、チームとして全国大会に出られないとか、決勝で何回も負けたりとか辛い時期もあった。そういった時でも今年の代は団結力があったので、みんなで助け合いながら乗り越えられたと思います」

―活躍した後も常に自分に対して厳しいコメントをしている印象がある。
「そこで満足してしまったら終わりだと思うし、自分自身結構負けず嫌いなところもあるので、もっともっと上には上がいるので、自分がその人達に負けないように努力していかないといけないと思ってきた」

―川口監督やコーチの言葉で印象的だったものは?
「ドリブルからのゴールや、味方に点を獲らせるアシストは常にこだわれと言われてきたので、特に(川口修)監督から言われていたのは『点を獲ることによって選手の価値が何十倍にも上がる』。そういった話は凄く受けていたので、シュート練習とかしっかりとしていました」

―チームメートたちも力のある選手ばかり。
「やっぱり来た当初は驚きがありましたし、僕自身、トップチームに上ったのが(同学年で)最初ではなかったので刺激をもらっていましたし、今でもそうなんですけれども、周りが上手い選手ばかりなのでそれは凄く幸せなことですし、良い仲間に出会えたと思います」

―入学した当初と現在の変化。
「入学した当初はワクワクが大きかったので、その中で必死に自分のことだけを見てやっていたんですけれども、今は部員が260人くらいいる中で、その選手たち一人ひとりを引っ張っている自覚というのはキャプテン(DF阿部健人)ももちろん思っているんですけれども、僕もそれを支えながらやっている部分も大きいし、それはみんなでやっていきたいなと思っています」

―ピッチ外では何をしていることが多い?
「結構ドラマとか映画とか見ています」

―イチオシは?
「本当に雑食なので、色々見るんですけれども、普通にテレビで周期でやっているドラマや携帯で見たりするんですけれども。最近は木村拓哉さんが出ている『グランメゾン東京』(TBS系列)。チームで何人か見ているので『面白いな』とか話をしています」

―趣味は?
「映画とかドラマとか、結構テレビとか見たりするので、それは趣味じゃないかなと思います」

―自分の性格を分析すると?
「最初に出てくるのは負けず嫌いなんですけれども、関西人なのでフレンドリーではないかと思うんですけれども」

―普段から笑わせ合っている。
「結構みんなで和気あいあいとしながら、団結力が良い学年なので、日頃からじゃれ合ったりしています」

―自分も入っていくのは得意?
「最初は多少緊張はすると思うんですけれども、入ってしまえば、積極的に話しかけたり、そういうことをしていきたいと思っています」

―鹿島で同期となる選手たちの存在について。
「一緒に入ってくる同期の子達は高校生年代でもトップレベルの選手ばかりですし、刺激を受けながらも負けたくない気持ちもあるので、お互い切磋琢磨しながらできれば良いと思います」

―彼らの結果は気にしていた?
「僕だけ全国大会に出ていないとかあったので、ここ勝ち上がってるなとか、そういうのは思っていたので結構見ていたりはしていました」

―直接対決する可能性もある。
「もちろんその選手のいるチームと当たればなお良いと思うし、アントラーズのファンの方も盛り上がってくれると思うので、試合できたら良いなと思います。(その後、尚志FW染野は欠場が決定)」

―選手権予選のパフォーマンスを振り返って。
「準決勝まで無得点で、準決勝で2得点獲れたんですけれども、準決勝で去年決勝負けている相手(浜松開誠館高)で負けたくないという気持ちが出ていたので、そこで自分の2ゴールでチームを勝たせることができて良かったですし、決勝はみんな気持ちが入っていて圧勝できたけれど、そのゴールラッシュの1点目、口火を切るゴールを決めてチームを乗らせられることができたので良かった」

―予選は凄みがあった。
「進路が決まって少しすっきりしたところもあって、結構自分の中でもプレーや考え方を整理できる部分があるのかなと思いますし、選手権予選でそこを発揮できたので良かったと思います」

―野心がある。
「やっぱり今まで出れなくてくすぶっていた気持ちというのを存分に出したいと思いますし、それは個人の結果としてもそうですけれど、チームとしても出るからには日本一を狙いますし、それはみんな共通理解として持っているので、そこはみんなで頑張りたいと思います」

―日本一の目標は揺るがない。
「どこにも負けたくないという気持ちがあるので、それで(大会までに)自分たちが練習してレベルアップしていけば可能じゃないかなと思うので、そこはみんなで高め合っていきたいなと思っています」

―プロ入り後、どのような選手になりたい?
「見た人をあっと驚かせられるような選手になりたいですし、僕が最終目標としているのは自分のプレーを見て、憧れを持ってくれるような選手になりたいと思いますし、それはもちろんアントラーズから日本代表とかに選ばれたいですし、そこで活躍もしたいですし、そういう結果を出していけば見てくれる人も増えるし、憧れを持ってくれる子どもたちや僕を目指してくれる選手も増えてくると思うので、そのような選手になっていければ良いと思います」

―まずは選手権。
「初めての全国大会なので、一番は楽しみが大きいですし、楽しんでやりたい大会ではあるんですけれども、その中でもしっかりと結果にこだわって、みんなで笑って終われるようにしたいと思っています」

―今、憧れの選手は?
「僕は結構アザール選手とかは、そんなに大きくなくて小柄なんですけれどもドリブルで大きなDFを相手に抜いて行って、最後しっかり仕留めるところまで精度が高いですし、それは自分がドリブラープラスゴールにこだわっている部分で、ちょっと共通している部分があるのかなと思います」

―鹿島サポーターへ向けてメッセージを。
「静岡学園高校の松村優太です。鹿島アントラーズに入団します。僕の特長としてはスピードに乗ったドリブルからのシュートだったり、質だったり、そういうところを見てもらえたら嬉しいです。それでチームの勝利に貢献できるように頑張るので、応援よろしくお願いします!」

(取材・文 吉田太郎)
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