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元神戸監督のフィンク氏、日本で過ごした時間に悔いなし…Jリーグは「ハイレベルでスタジアムにはたくさんの観衆がいた」

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 先月22日にヴィッセル神戸はドイツ人指揮官トルステン・フィンク氏の退任を発表。現在52歳の同氏は、母国メディア『シュポルト1』のインタビューに応じ、日本で過ごした時間を振り返った。

 昨年6月に神戸の監督に就任し、公式戦49試合23勝11分け15敗といった成績を残したフィンク氏。インタビューでは日本での日々は「スーパーな経験で、素晴らしい時間だった」と切り出すと、「日本の人々に出会い、日本ではどのようなサッカーをプレーしているのか知ることができたし、自分の人生の中でも貴重な経験だった。我々はクラブの歴史上初めてだったタイトルを2つ獲得できたんだ。これらを経験できて幸せだよ」と述べつつ、「でも、最後はとにかく家族の元に戻りたかったんだ」と退任の決断に至った理由にも触れた。

 しかし、当時神戸に赴いたこと自体には悔いは感じていないようだ。「アジアに向かったことには金銭的な理由もあったのか」と問われたフィンク氏は、「ノー」と否定。「私は競技面で前進することを望んでいた。サラリーはもちろん悪くなかったが、そういうところは重視しなかった。日本では中国やUAE(アラブ首長国連邦)ほど大金を稼げるわけでもないからね」と返答している。

 フィンク氏は続けて「だが、アンドレス・イニエスタやダビド・ビジャ、ルーカス・ポドルスキ、トーマス・フェルマーレンといった偉大な選手たちと働くことができたんだ。彼らは今でも偉大なプレーヤーであり、そういったトップスターたちとの仕事は監督としてはスポーツ面において面白いチャレンジだったよ」と指摘。Jリーグについては「それに日本でも優れたサッカー、スピーディーでテクニカル、ハイレベルなサッカーがプレーされ、スタジアムはたくさんの観衆で埋め尽くされていたしね」と振り返った。

 欧州外で監督を務めたことが今後の欧州でのキャリアへの支障となる可能性についても言及。「昔はそういうこともあったかもしれないが、今は(欧州に)復帰する監督もたくさんいる。最近の例として、中国から戻り今はPSVで働くロジャー・シュミットを見ればいい」と指摘すると、自身の今後については「私のプランはいつか世界のトップクラブで指揮を執ること。監督であれば誰でもそういった目標を持つべきだ」と強調しつつ、「ただ、キャリアは思うように上手く進まないときもあり、一歩下がらなくてはならない場合もあることを受け止めなければならないね。大きな計画を立てられなくてもビジョンを持つことが大事だ。一歩下がることは、場合によっては、次の段階で二歩進むことを意味するかもしれないからね」とも話していた。

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