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唯一無敗の新潟、“集中力”欠き今季初黒星も「全てが否定されるわけではない」

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アルビレックス新潟DF堀米悠斗

[5.16 J2第14節 町田2-1新潟 Gスタ]

 J2リーグ開幕から14試合目、これまで唯一の無敗を保っていたアルビレックス新潟に土がついた。前半11分までに喫した2失点が響いて、悔やまれる今季初黒星。それでもアルベルト監督は「いつかは負ける日が訪れると誰もが分かっていたこと」と前を向いた。

 新潟は今季、開幕節の北九州戦に4-1で勝利すると、最初の5試合を無傷の5連勝で終了。その後も勢いは止まらず、前節までの13試合を10勝3分で消化し、ここまでリーグ唯一の無敗チームとなっていた。

 ところがアウェーの町田に乗り込んだこの日、新潟は開始40秒で左サイドを崩され、今季初めて先制点を献上。前半11分にも再び同じサイドから失点し、前半のうちに2点ビハインドを強いられた。後半は一転、一方的にボールを握り続けて盛り返したが、得点はDF堀米悠斗の1ゴールのみ。1-2で今季初黒星を喫した。

 試合後、アルベルト監督は「最初の10分、15分が試合の分かれ道だった。われわれの集中力は適切なものではなかった」と敗因を序盤の連続失点に見いだした。そして「われわれが目指すプレースタイルはしっかり集中していないと表現できない。キックオフから全選手が集中しないといけない。今日はそれができていなかったことがとても残念」と悔やんだ。

 その一方、この負けを過度に大きく捉えすぎるつもりもないという。

 指揮官は「議論の余地がある審判の判定もいくつかあった。しかしアウェーで、東京の近郊での試合において、審判の議論の余地がある判定には慣れているので心配していない」とこの日のレフェリングを皮肉交じりに振り返った上で「後半に関しては明確にわれわれが上回っていた。点が入る日もあるし、なかなかボールがゴールに入らない日もある」と指摘。次のように力強く語った。

「われわれがすべきは今日のミスから学んで、二度と同じミスを繰り返さないこと。いずれにせよ首位は維持している。14試合戦ったのちに初めての敗戦となったが、リーグはまだ長い道のりが残されている。いつかは負ける日が訪れると誰もが分かっていたこと。今日は後半いいプレーができて、多くのチャンスを作っていた。負ける試合が来ることは仕方がないことだし、予想していたことなので心配していない」。

 今節は2位の琉球が勝利したため、10勝3分1敗の勝ち点33で並ばれた。それでもチームに焦りはなさそうだ。「われわれにできることはさまざまなプレーをしてくる対戦相手から多くのことを学ぶことだ。たとえば引いて守るチーム、アグレッシブに守るチーム、5バックで守ってくるチーム、われわれと同じくボールを持とうとするチーム、さまざまなチームにわれわれが上であることを表現し、勝っていかないといけない」。そう力を込めた指揮官は「リーグ戦は短期のカップ戦ではなく長期の大会。安定したパフォーマンスを表現するチームが優勝する。安定したプレーを目指し、より良いプレーを継続していきたい」とすでに先を見据えていた。

 また唯一のゴールを挙げた堀米も「42試合ある中でどこかでこのタイミングは来るだろうと思っていた」と冷静。「他のチームの誰よりも自分たちが敗戦に対して強く悔しい思いを持たないといけないし、同じことを繰り返してはいけないという教訓、学びにしていかないといけない」と改善にフォーカスしつつ、「ここまで14試合やってきてそれが全て否定されるわけではない。自信を失うことなく、見つめ直すことを見つめ直せるようコントロールしていきたい」と語った。

(取材・文 竹内達也)
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