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FC東京の新加入DFエンリケ・トレヴィザン、不足を認めてさらなる成長へ「ビルドアップはまだまだよくなる」

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FC東京のDFエンリケ・トレヴィザン

[4.10 J1第8節 FC東京 0-0 浦和 味スタ]

 FC東京に今季加入したDFエンリケ・トレヴィザンは浦和戦で先発出場し、加入後2度目のフル出場。試合後のオンライン取材では「無失点で試合を終えられたことはポジティブに思っています」と振り返った。

 H・トレヴィザンは21年2月に大分トリニータに加入し、Jリーグに挑戦。1シーズンを過ごすと、今季からFC東京に完全移籍を果たした。今節ではDF森重真人とコンビを組み、4バックの左センターバックとして立ちはだかる。浦和の1トップ、キャスパー・ユンカーに仕事をさせなかった。

 守備面では手応えを語る。「浦和さんの攻撃というと、中央のスペースをうまく使った攻撃、センターFWのスピードを生かした攻撃。その2つが一番怖いところではあった。中央のボールに対しては、インターセプトを意識しながら真ん中を締める。背後を与えないように一回一回集中し続ける。その2つを意識して挑みました」。浦和のユンカー、MF江坂任を中心とした攻撃の連動性を封印。流れの中から守備網を突破される場面を限りなく少なくしてみせた。

 チームは得点を奪うことができず、スコアレスドローで試合終了。だが、公式戦4試合ぶりに無失点で試合を終えたことは明るい要素だ。「自分がスタメンというチャンスをもらった中で、無失点で試合を終えられたことはポジティブに思っています」(H・トレヴィザン)。その一方で、攻撃面では自身の課題を挙げている。

 現在センターバックの定位置を争っているのは、主にH・トレヴィザン、森重、DF木本恭生。日本人2選手は後方からのビルドアップでも高い能力を発揮しており、アルベル監督の考えるサッカーにフィットする。H・トレヴィザンはその点を自身の不足している点だと認めているようだ。報道陣から左利きというメリットを生かせたか、という質問が飛ぶと「ノーが答え」と素直に回答。ただ、それで終わることはなく、自らのウィークポイントはある意味“伸びしろ”だと語る。

「自分の左足を使うビルドアップはまだまだよくなると思っています。ビルドアップから崩していくサッカーに到達するまでには、まだまだレベルが届いていない。これからもっともっと良くなるというところを踏まえて、(利き足を生かせたかという質問には)ノーが答えです」。

 自らの守備力には「最後まで諦めずに、体を投げてでもブロックするっていうところは、自分の特長のひとつ」と自信を持つ。足りない部分は認め、成長を信じて努力あるのみ。25歳のブラジル人DFが弱点を克服したとき、FC東京に新たなディフェンスリーダーが生まれるだろう。

(取材・文 石川祐介)
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