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広島MF川村拓夢が大仕事!! 投入1分後にJ1初ゴール決勝点、鹿島は2連敗で優勝戦線遠のく

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広島が2-0で勝利

[8.6 J1第24節 鹿島 0-2 広島 カシマ]

 J1リーグは6日、第24節を各地で行い、サンフレッチェ広島鹿島アントラーズを2-0で破った。後半38分に投入されたMF川村拓夢が同39分にJ1初ゴールとなる決勝弾をマークすると、同アディショナルタイムにMFエゼキエウがダメ押し弾。終盤の猛攻で競り勝った。一方の鹿島は5戦勝ちなしの2連敗。首位横浜FMとの勝ち点差を縮められず、優勝争いが大きく遠のいた。

 広島県に米軍の原子爆弾投下が行われた1945年8月6日からちょうど77年。試合前には両チームの選手・スタッフ、サポーターが戦没者に黙祷を捧げ、広島の選手たちは特別シャツを着用して整列を行った。ホームの鹿島は前節の横浜FM戦(●0-2)から先発4人を入れ替え、DF常本佳吾、DFキム・ミンテ、DFディエゴ・ピトゥカ、FWエヴェラウドが新たに先発。広島は3日のルヴァン杯準々決勝・横浜FM戦(○3-1)と同じスターティングメンバーを並べた。[スタメン&布陣]

 最初のチャンスは鹿島。前半5分、FW鈴木優磨が敵陣右サイドでMF野津田岳人からボールを奪い切り、ゴール前にクロスを送り込むと、DF荒木隼人のクリアを拾ったD・ピトゥカがミドルレンジから狙った。だが、これは枠を捉えられず。対する広島は同10分、DF佐々木翔からMF満田誠への縦パスでスイッチを入れると、勢いある攻撃からDF塩谷司がロングシュートを狙うも、これも大きく枠を外れた。

 前半13分、広島は相手セットプレーの守備からビッグチャンス。セカンドボールを拾ったD・ピトゥカに満田が猛烈なプレッシャーをかけてボールを奪うと、ここにアプローチした鹿島DF広瀬陸斗のクリアがD・ピトゥカに当たってゴール方向に転がり、これを満田が拾ってペナルティエリア内に侵入する。しかし、マイナス方向への折り返しは常本のカバーに阻まれ、FWナッシム・ベン・カリファに通らず、得点機会を逃した。

 なおも攻める広島は前半17分、鈴木のパスをカットした満田が鋭い持ち上がりで中央突破すると、リトリートして守る鹿島守備陣を押し込みながら敵陣に侵入。最後は右サイドにスルーパスを流し、角度のないところからMF森島司が強烈なシュートを狙った。ところがこれはゴールわずかに左へ。その後は鹿島がエヴェラウド、鈴木、MFアルトゥール・カイキへのロングボールを有効に使って攻め込み、広島守備陣に脅威を与えたが、0-0のまま前半を終えた。

 広島は後半開始時、ベン・カリファに代わってFWドウグラス・ヴィエイラを投入。立ち上がりからMF藤井智也の仕掛けで立て続けにチャンスをつくった。鹿島は同5分、右サイドを攻め上がったMF樋口雄太がクロスを送ると、ゴール前で処理したDF塩谷司の腕にボールが当たったかと思われたが、VARチェックの結果、ハンドの反則は取られなかった。

 そうして迎えた後半6分、鹿島にこの試合で最大のビッグチャンス。右に流れた鈴木がゴール前にハイクロスを送ると、ファーサイドに飛び込んだA・カイキが高い打点からヘディングシュートを放った。だが、これは枠外。その後も鹿島は鈴木、エヴェラウドの屈強な競り合いで主導権を保ち、同11分にはD・ピトゥカのFKでチャンスを作るも、キムのシュートはGK大迫敬介に抑えられた。

 広島は後半20分、右サイドの藤井がドリブルで仕掛け、広瀬のファウルを誘ってペナルティエリア際でFKを獲得。キッカーの野津田はゴール前にライナー性のボールを蹴ったが、相手守備陣に阻まれた。同23分、鹿島は最終ライン裏へのボールにエヴェラウドが抜け出し、足を滑らせかけた荒木を振り切ったが、ドリブルで持ち出したところを荒木に追いつかれてシュートに至らず。荒木はすでにイエロー1枚もらっていたが、渾身のバックチャージでピンチを救った。

 その後は一進一退の攻防が続く中、後半34分、途中出場MFエゼキエウのスルーパスに抜け出したD・ヴィエイラが中央に折り返すも、満田には惜しくも合わない。だが、鹿島にここでアクシデント。DF三竿健斗との競り合いでゴール前に飛び込んだ満田と交錯したGKクォン・スンテが足を痛めて倒れ込み、一度はプレーを続行したが、その後も痛みを訴える素振りを見せ続けた。

 後半37分、鹿島は左サイドを攻め上がった広瀬のクロスがファーサイドに送り込まれると、鈴木が飛び込むもわずかに合わない。すると同38分、広島は柏に代わって川村を投入し、すぐさま試合を動かした。川村の横パスをMF松本泰志がフリックし、エゼキエウがゴール前に突進すると、右へのパスに右ウイングバック起用のDF野上祐貴が反応。ダイレクトの折り返しに川村が飛び込み、ワンタッチでゴールに押し込んだ。

 投入されたばかりの川村はこれがJ1リーグ初ゴール。鹿島との上位対決で値千金の一発を沈めた。その後は鹿島がロングボールを使って猛攻を仕掛けたが、アディショナルタイム5分、広島はロングカウンターからドリブルで突破したエゼキエウが追加点。そのままタイムアップを迎え、広島が5試合ぶりの白星を挙げた。

(取材・文 竹内達也)
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データ提供:Opta
※大会の公式記録と異なる場合があります

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