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まさに“等々力劇場”!! 90+9分ジェジエウ弾に川崎F鬼木監督も驚嘆「足がつっていたとは思えない迫力」

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川崎フロンターレのDFジェジエウ

[8.7 J1第24節 川崎F 2-1 横浜FM 等々力]

 まさに“等々力劇場”——。川崎フロンターレが後半アディショナルタイム9分の劇的な決勝ゴールで、首位の横浜F・マリノスを破った。これで2試合多く残した状態で横浜FMとの勝ち点差は「8」。大逆転でのJリーグ3連覇に向け、ターニングポイントとなり得る勝ち点3を奪い切った。

 試合後、鬼木達監督は記者会見で「選手とサポーターの気持ちが一つになった勝利だった。最後まで諦めない、絶対に勝ってやろうという雰囲気でやってくれたこと、スタジアムがそういう雰囲気だったことに感謝したい。この日程の中、最後まで落ちずに走り切った選手たちを称えたい」と選手たちに賞賛を送った。

 EAFF E-1選手権によるJ1リーグ戦の中断明け以降、川崎Fでは新型コロナウイルスの感染者が相次ぎ、J1リーグ戦とルヴァン杯で十分なベンチメンバーが揃わない期間が続いていた。この日はようやくGK2人+フィールドプレーヤー6人という登録メンバーが組めたが、病み上がりの選手が大半。それでも強度の高い横浜FM相手に走り切り、最後の最後にDFジェジエウの勝ち越しゴールが決まった。

 鬼木監督は終盤、パワープレー要因としてDF山村和也を最前線に投入したが、足がつったジェジエウを代わりに最前線に行くように指示。その采配が劇的な勝ち越しゴールに繋がった。「足がつっていたと思えない迫力あるジャンプとヘディングをしてくれた」。そうジェジエウの得点を称えた指揮官はこの大一番に向けた“気持ち”の重要さを強調した。

「大一番で一番大事なのは気持ち、覚悟、勇気だという話をしていた。選手たちはそれかどうかはわからないけど、気持ちが入っていたし、自分も大一番という話をしている中で、選手たちも勝ってきた経験から、勝つか負けるか、引き分けでもダメだった中、このゲームで何が変わるかを見せてくれた」

 そう熱く語った鬼木監督は「これだけ注目してもらった中、気持ちの部分で強さを見せて勝てたのがここからの戦いで大きく変化が出ると思う」と宣言。「どこに勝利しても勝ち点3は変わらない事実だが、やっぱり年間通して見ると変わる瞬間がある。結局リーグ戦は自分たち次第だと思っているが、こういうゲームを勝つことによって自分たち自身も信じて突き進めるし、こういう競ったゲームを勝つことで、いろんなところにもう一回、川崎は勝負強いという印象を示せる。それだけでも大きく変わってくる」と逆転優勝への望みを表現した。

 残り12試合での逆転3連覇へ。鬼木監督は「自分のやれることは目の前の1試合に全力で準備をすることだけで、それが一番今までやってきた中で一番重要なことだと思う。そういう意味で今日のゲームで言うと、選手の疲れ、試合に出ていなかった選手の不安があったかもしれないが、準備は体だけでなく、頭、心がすごく大きなウエイトを占める。スポーツはそこだと思っている。そこをこれからもしっかり伝えながらやっていきたい」と先を見据えた。

(取材・文 竹内達也)
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