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10か月ぶりの出場で勝利の立役者に…柏GK松本健太「いつもやっているプレーがしっかり出せた」

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公式戦出場4試合で3勝1分と負けなしの柏GK松本健太

[4.9 J1第7節 柏 1-0 鹿島 三協F柏]

 窮地の柏レイソルのゴールマウスに入ったのは、2022年6月18日のJ1第17節・神戸戦(○3-1)以来、J1では2試合目の出場となるGK松本健太だ。

「後押ししてくれてる感じはすごく伝わりました」とDF古賀太陽が挙げたように、サポーターがいつも以上に熱のこもった声援を送る中、GK松本の起用は大きな期待をもって迎えられた。それでも、「去年も落ち着いてプレーできたとは思ったんですけど、去年以上に落ち着いて全体が見えたというか、いつも通りやっているプレーがしっかり出せた」と、松本は平常心で試合に入れたという。

 リード後に鹿島アントラーズに押し込まれていた時間帯には、時間を使うなど落ち着きのあるプレーを見せる。ビッグプレーは、1-0のリードで迎えた前半アディショナルタイム。MF荒木遼太郎のFKをDF植田直通が頭で折り返す。ゴール中央でフリーになっていたFW鈴木優磨に決定的なシュートを放たれたが、GK松本の好守でゴールを許さなかった。

 柏が無失点で90分を終えたのは、2022年10月8日のJ1第32節・C大阪戦(0-0)以来、約半年ぶりのことだ。「マツケンくんに助けられた部分も大きいと思いますけど、ピンチのときにみんなで『集中しよう』と声を掛け合えていましたし、一体感を持ってやらせない雰囲気をつくることはできていたと思います」とピッチでの状況を回想したのは、4バックの左CBとしてフル出場した古賀。勝ち星に見放されていた試合では失点していたような場面でも、この日は無失点で乗り切ることができた。

「相手も急いでたり、焦っていた部分もあったと思いますけど、やっぱりみんなの頑張りがあるからこそだと思います」。柏アカデミー育ちの25歳のGKは、チーム一丸での失点ゼロだったことを強調する。

 柏にとっては喉から手が出るほど欲しかった勝ち点3を手に入れることができたが、「ここからどんどん勝利積み重ねていかないと取り返せない。次に繋げないとっていう危機感のほうが強いです」と古賀が指摘するように、重要なのは次戦以降だ。

 J1デビュー戦となった昨シーズンの神戸戦は勝利したものの、松本は翌節以降でメンバー外となってしまっていた。「試合中に腰をやってしまって、次の日からリハビリに入っていた」と松本は10か月前を回想する。「90分通して怪我なく終えられた」(松本)鹿島戦を経て、次はどんなプレーを見せてくれるのか。次節は15日、サガン鳥栖とのアウェーマッチに臨む。

(取材・文 奥山典幸)
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