beacon

絶好機逸にはズコー…名古屋・長谷川監督は新加入選手の躍動に手応え「ひさびさにズッコケちゃいました」

このエントリーをはてなブックマークに追加

長谷川健太監督

[8.18 J1第24節 浦和 1-0 名古屋 埼玉]

 この試合最大の決定機逸に、指揮官も思わず尻から地面にすってんころりん。名古屋グランパス長谷川健太監督は新加入MF久保藤次郎の活躍に「最後決めてくれれば何も言うことない。ひさびさにズッコケちゃいました」とおどけてみせた。

 3位・名古屋と4位・浦和レッズの直接対決は、1点を争う試合となった。序盤は浦和が攻勢を強めて前半11分にFWホセ・カンテのゴールで先制。しかしその後は名古屋が拮抗状態に持ち込み、徐々にペースを握る。90分間で浦和より多くのチャンスを作ったが、追いつくことはできなかった。

 長谷川監督は試合後の会見で「選手も悔しがって下を向いていた」とロッカールームの様子を伝える。だが、内容には不満を覚えず。「下を向く内容ではなかった。負けてしまいましたが、残り10試合でこういう内容を続けていくことが勝利に近づく」。J1リーグ、ルヴァン杯、天皇杯と残るタイトルマッチに「チーム一丸となって戦っていきたい」と自信をのぞかせた。

 浦和から名古屋に期限付き移籍中のFWキャスパー・ユンカーが契約上出場できなかった。その影響は少なからずあり、指揮官も「キャスパーがいたら決めてくれたかはわからないが、前半から大きなチャンスはあったことは間違いない」と不発を嘆く。それでも、新加入選手の活躍には目を細めた。藤枝MYFCから加入した久保は後半33分に初出場。短い時間でも後半アディショナルタイムには2度の決定機を作った。

 後半アディショナルタイム4分過ぎにはこの試合最大の決定機を迎えた。MF稲垣祥のパスを受けた久保がPA右からシュートを放つ。ゴールから至近距離でのシュートは力みすぎてゴール枠外に逸れた。長谷川監督も思わず尻から綺麗に転がって無念さをアピール。「ひさびさにズッコケちゃいました」と会見では取材陣の笑いを誘った。

 それでも久保のデビューに手応えはあったようだ。絶好機の場面も「あそこまで行く過程はすばらしいプレーをしてくれた」と称賛。練習でもその持ち味を発揮できていなかったこともあり、「ああいう活躍をしてくれたことで、ほかの選手もああいうプレーをする選手だとわかったんじゃないかな」と久保が残した爪痕の意味を語っていた。

(取材・文 石川祐介)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2023シーズンJリーグ特集ページ

TOP