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大怪我の齊藤未月に届け!諦めなかった神戸、後半AT14分の同点弾でドロー、首位と勝ち点1差に

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[8.26 J1第25節 FC東京2-2神戸 国立]

 諦めない気持ちを体現した。後半アディショナルタイム(AT)2分にFW大迫勇也がPKを決めて同点に追いついたヴィッセル神戸は、再び勝ち越されて迎えた後半AT14分に大迫が頭で落としたボールをMF山口蛍がボレーで突き刺し、2-2のドローに持ち込んだ。

 衝撃が走った1週間だった。前節の柏戦で負傷交代したMF齊藤未月の診断結果が明らかになったのは21日月曜日のこと。その発表は「左膝関節脱臼、左膝複合靱帯損傷(前十字靭帯断裂、外側側副靭帯断裂、大腿二頭筋腱付着部断裂、膝窩筋腱損傷、内側側副靭帯損傷、後十字靭帯損傷)、内外側半月板損傷」で全治1年を要するというものだった。

 怪我をしたプレーを含め、多方面から反響があった出来事になったが、最も痛手を負ったのは当然、神戸だ。今季リーグ戦22試合で中盤の底の重要なポジションを務めていた選手を、突如欠くことになったことに、キャプテンの山口も「未月にあるあの才能は、なかなかほかの選手にはない。同じことを求めるのは難しいと思う」と残念がる。

 ただそこは前を向くしかない。試合前には改めて山口らから、イレブンには気合を注入する言葉がかけられたという。だからこそ、勝ち切らないといけなかったことを反省する。山口は「ここ数試合は先に点を取られることが多い。防げるミスだと思うし、単純に集中力で片付けられない。そこを埋めていかないと」と言葉に力を込める。

 幸いにもというべきか、首位の横浜FMが横浜FCに敗戦。勝ち点差は1に縮まった。大迫も「最低限の結果かな。暑い中で最初に失点してしまうとああいう展開になる。反省しないといけないけど、メンタリティを見せられたかなと思う」と話すと、「ミスした後の対応が大事。切り替えてやり続けることが、勝ち点を拾える大きな要因になる。反省して切り替えてという感じです」と残り9試合となる勝負の後半戦に目線を向けた。

 なお、齊藤は試合終了直後にX(@MitsukiSaito)を更新。「アドレナリンで足動きそう、、、まだまだこっから!!!」と興奮気味にポストしている。

(取材・文 児玉幸洋)
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児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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