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前半シュート1本も「顔を上げられないほどやられていない」、11分間の3得点で試合を決めた福岡

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リーグ3連勝を飾ったアビスパ福岡

[9.23 J1第28節 柏 1-3 福岡 三協F柏]

 柏レイソルにセットプレーからゴールを許し、シュートは1本に押さこまれていた前半のアビスパ福岡。FW細谷真大、FW山田康太からはじまる前線からの守備を前に、苦戦を強いられた。「前のほうの選手のプレッシャーのかけかた、スピード感はすごいものがあったと思うので、そのへんもあってビルドアップがうまくいかなかった」と長谷部茂利監督はその要因を語る。

 それでも、「顔を上げられないほどやられていない」という思いが指揮官にはあった。後半に入って同点弾と逆転弾を決めたFW紺野和也は、自信をもって後半に臨んだという。

「前半は相手も体力があってプレッシャーも強かったです。後半は多少やっぱり落ちるので、そこで焦らず自分たちが最近取り組んでいるポゼッションだったり、いい距離感で1タッチ、2タッチではがしていくっていうのはやっていこうという話をしていた」(紺野)

 前線の3選手が少ないタッチ数でパスをつないで崩した紺野同点弾は、その狙いが結実した形だった。決勝点となったチーム2点目は、ショートカウンターで一気にゴールを陥れた。「今年だけじゃなくて、カウンターサッカーを今まででやってきたと思うので、その強みが出ていると思います」と、ポゼッション、カウンター両方の形でゴールを奪えたことに紺野は胸をはる。

「ポジショニングの修正だったりっていうのはハーフタイムでみんなで話し合いました」(紺野)。後半に向けて、福岡は選手同士で改善をはかった。指揮官も「ハーフタイムに選手たちもよく話をして、自分たちが準備をしてきたものをやろうということで実行してくれました」と目を細める。

 終わってみれば3-1での快勝となったが、シュート数では6対12と劣勢だったことを挙げるする長谷部監督は、「内容をよくしていけばさらにいいチーム、強いチームになるんじゃないかと思います」とさらなる成長を期していた。

(取材・文 奥山典幸)
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奥山典幸
Text by 奥山典幸

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