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後半投入から守備で安定感もたらした湘南MF田中聡、攻撃でさらなる成長誓う「自分が点を取れるように」

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MF田中聡

[9.24 J1第28節 湘南0-2川崎F 国立]

 途中出場で流れを引き寄せた。湘南ベルマーレMF田中聡はハーフタイム明けからピッチに入り、アンカーの位置で攻守に安定感をもたらす。「自分が受けて、散らして、攻撃のリズムをまず作ることが大事だと思った」。ボールを狩り、キープし、守備から攻撃の流れを作った。

 最下位から脱出したい湘南は、国立競技場で大一番を迎えた。しかし、対する川崎フロンターレは3-5-2の布陣を敷き、いつもと異なる戦い方で迎え撃つ。山口智監督は「3バックでもやりづらさを感じたわけではない」と想定しながらも、湘南は前半に2失点を喫する。「根本的なところの準備の早さ、選択の早さ、チャレンジが足りなかった」と本質的な部分で屈した部分に悔しさをにじませた。

 後半に流れを引き寄せるべく、田中が後半からピッチに出た。中盤の底からボールを散らしてリズムを作る役割。その前のボールを奪うところ、ボールをキープするところから違いを見せる。後半18分には中盤で味方がボールを奪われるが、田中がMF瀬古樹からボールを再奪取。さらに、MF橘田健人のプレスをかわし、ファウルを誘発させた。狙い通りに流れを作り、湘南は徐々に敵陣に迫っていった。

 それでも試合は0-2で終了。17位・横浜FCが勝ち点1差だったため、勝ち点を手にしたかった湘南だが、最下位脱出とはならなかった。

 田中は守備には手応えを感じつつも、失点の流れを指摘する。「自分たちのロストが多くなっている。もっと距離感を近くやればミスも減るし、きょうの失点もやはりカウンターからだった」。個人の出来でも課題は攻撃面。「得点が取れなかったので全然だめ。シュートが課題だらけときょう改めて感じた。自分が点を取れるようにやっていきたい」と残り6試合での改善に力を込める。「またすぐ次が来る。いい準備をして、次は勝てるようにセレッソ(大阪)に向かっていきたい」と次節に向けて意気込んだ。

(取材・文 石川祐介)
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石川祐介
Text by 石川祐介

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