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サポ暴徒化問題に一石…クリアソン新宿が進めるクラブ主導の応援スタイルに理解「初めて来た方が安心安全で楽しめるスタジアムを作りたい」

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熱弁するクリアソン新宿の丸山和大代表

 Jリーグでは暴徒化したサポーターによる問題が深刻化している。この夏は天皇杯だったが、8月2日に行われたラウンド16名古屋戦後に起こった浦和レッズのサポーターによる暴力行為は、来年度の出場資格がはく奪される大きな事件となった。

 そんな中で8月24日にJFLのクリアソン新宿がリリースしたクラブ主導の応援が議論を呼んだ。「古参サポーターの排除になるのではないか」といった声も聞かれたが、クリアソンは「初めてサッカーに触れた人でも安心安全に平等に楽しめること」などを理由に、クラブやクラブと連携した団体が中心となって応援を含めたスタジアム作りへの理解を求めていた。

 Jリーグは発足当初から地域密着を推進。30年間で地域文化に根付いた応援スタイルが各スタジアムで定着しているが、初代チェアマンの川淵三郎氏が6月6日にツイッター(現X)で、「Jリーグを見に行った時何か疎外感を感じた」というプロ野球関係者のコメントを紹介したことで波紋を広げたように、新規サポーターが定着しづらいスタジアムの環境については、改善を求める声も少なくなかった。

 J3ライセンス交付の説明に立った丸山和大代表も、この話題に言及。「我々としては、来るお客さんによってスタジアムの雰囲気が変わるのは当たり前の話だと思う」と話した上で、「僕らとしては女性や子供、高齢者、初めて来たお客さんが安心安全で楽しめるスタジアムを作りたい。雰囲気を押し付けで作りたいというよりも、どういう人たちを顧客にして、どういった人たちに喜んでいただけるスタジアムにするのかがミッションだと思っている。共感していただける方に、一緒に雰囲気に作りをしていただくところでチャレンジしたい」と改めて理想を語っていた。

(取材・文 児玉幸洋)
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児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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