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昇格逃して落胆…自戒する清水DF山原怜音「ジャッジよりも追加点を取りに行けなかったことが課題」

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DF山原怜音

[12.2 J1昇格PO決勝 東京V 1-1 清水 国立]

 1年でのJ1復帰を果たすことができなかった。清水エスパルスDF山原怜音は昇格が懸かった大一番で左サイドから攻撃を仕掛けた。しかし、清水は試合終了間際の失点で昇格を逃す。「サッカーは本当に難しいスポーツ。いけると思ったところで一瞬にして掴み取れなくなる」と肩を落とした。

 左サイドからの仕掛けは、清水の大きな武器となった。名手・乾貴士との連係も2年目でさらに向上。また、セットプレーのキッカーとしてチャンスを何度ももたらした。リーグ最少失点の東京ヴェルディを相手に手応えもあった。「セットプレーはわりと自分たちのほうが触っていて、チャンスになりそうなシーンもあった。最少失点のチームだからといって、自分たちが何もできていなかったわけではない。仕留めたかった」と悔しさをにじませた。

 試合は終了間際に味方が献上したPKによる失点で決着がついた。その判断について山原は「レフェリーのジャッジの部分でもある」と深く言及せず。大卒2年目の若手は、敗退のベクトルを自らに向けている。

「僕はそこよりも、きょうの試合前に監督から2点差以上つけて勝つと言われていた。(自分は)ディフェンスですけど、攻撃に特長がある選手と思っている。追加点を取りに行けなかったことが課題だと思います」

 国立競技場に駆け付けたサポーターには感謝を伝える。

「本当に当たり前のことではない。こういう結果になってしまってがっかりされていると思う。でも、清水エスパルスというクラブは続く。サポーターの方たちと選手たちという関係性はこの先も続いていく」

「本当はここで去年の悔しさを晴らして、よしみんなでJ1で戦おうと言いたかった。僕たちも苦しいし、サポーターの皆さんも本当に苦しいと思う。だけど、もう一緒に這い上がっていこうと。そういう風に考えるしかない。でも、とにかく1シーズンを通して自分たちを支えてくれたサポーターには本当に感謝しています」

 またしても一からやり直しとなった。山原は「まだ切り替えられていないですけど」と前置きしつつ、目の光は失っていない。「ピッチの中で選手としてこの悔しさは晴らさないといけない。そういう気持ちです」と力を込めていた。

(取材・文 石川祐介)
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石川祐介
Text by 石川祐介

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