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小野伸二ラストプレーは得意のFK、現役終えて引退セレモニー全文「心残りは…」

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MF小野伸二

[12.3 J1第34節 札幌 0-2 浦和 札幌ド]

 北海道コンサドーレ札幌の元日本代表MF小野伸二が現役最後の試合を終えた。J1リーグでは11年ぶりに先発入りを果たすと、前半22分までプレー。途中交代時には古巣・浦和レッズの選手も駆けつけ、両チームの選手に見送られた。

 清水商高を卒業後、1998年に浦和でプロデビューを飾った。01年からフェイエノールト(オランダ)に移籍し、海外でも活躍。06年から再び浦和、08年からボーフム(ドイツ)、10年から清水エスパルスでプレーをした。12年からウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(オーストラリア)に移籍したのち、14年から19年まで札幌、19年から20年までFC琉球、そして21年から再び札幌に加入していた。

 44歳の誕生日である9月27日に現役引退を表明。札幌の最終節は小野の古巣・浦和との対戦となった。先発出場で得意のロングパスやFKを披露。見せ場を作り、最後まで笑顔を見せる。前半22分の途中交代時には両チーム、そしてスタンドのサポーターからも万雷の拍手を浴び、ピッチを去った。

 試合後には引退セレモニーを行った。これまでのプレーを映像で振り返ると、元チームメイトのロビン・ファン・ペルシー稲本潤一、ミュージシャンの桜井和寿さんがコメントを寄せた。

以下、セレモニー全文

「まずは浦和レッズサポーターの皆さん、今日は暖かいブーイングありがとうございます」

「ミシャさんのあいさつのとき、色々ありましたが、こう見えてもミシャさん浦和レッズが大好きです。忘れないでください」

「ひとつお願いがあります。どんなときでも、どんな人に対しても、リスペクトということだけ忘れないでください。よろしくお願いします」

「そして、北海道のみなさん、スポンサー、企業のみなさん、北海道コンサドーレ札幌、クラブ、監督、コーチングスタッフ、メディカルスタッフ、用具係、そしてグランドキーパーのみなさん、たくさんの方に僕は支えられて、このピッチに立てる今日がありました。本当にありがとうございます」

「2014年の夏に北海道の地に来てから、僕自身はトータル7シーズン過ごさせてもらいました。映像で少なかったように、たいした記録は出していません。試合にもそんなに関わっていなかったなと自分でも思っています」

「ただ、その中でこの札幌ドーム、そして厚別競技場で1得点ずつ点を取れたこと、それは自分の中で嬉しく思っています」

「心残りはもちろんJ1でのタイトル。自分がいるときに、その夢が実現できなかったことです。本当に申し訳ございません。ただその中でJ2から始まり、J1を経験でき、すばらしい選手たちと毎日楽しくサッカーをさせてもらったこと、これはすごく僕にとってもこれからの人生にとっても宝物です。本当に選手のみなさんありがとうございました」

「そして自分の家族、奥さん、2人の娘。こんなどうしようもないお父さんを、父を持って、本当にごめんね。支えてくれてありがとうございます」

「AK(-69)さん、試合前にここ札幌ドームを熱くいい準備を整えてくれたのに、試合に負けてしまい申し訳ございませんでした。試合前からいいテンションで試合に臨めました。僕自身は20分間という短い時間でしたけれども、自分の持っている力を、20分の中で出せたんじゃないかなと思っております」

「今日でプロサッカー選手生活は終わりますけれども、僕自身はこれからも変わらずサッカーを愛し、楽しんでサッカーを続けていくので、これからもどうぞよろしくお願いします」

「そして今日この会場に足を運んでくれた仲間たち、みなさん力を合わせれば、こういう景色を作ることができるんです。どうぞ来シーズンもこういう景色を残された選手たちに作ってあげてください。よろしくお願いします」

「最後に、みなさんには関係ないかもしれないですが、自分の母が10月17日に旅立ちました」

「お母さんに一言。僕を生んでくれて、そしてこのすばらしいサッカーというものに出会わせてくれてありがとうございました」

「感謝しきれないほど言いたいことがあります。僕もこれから第二の人生が待っていますが、ゆっくりはしませんが、少しずつ自分の道を進みながら、もちろん北海道コンサドーレ札幌、そして日本サッカーに携わっていけるようにやっていきますので、これからの小野伸二もよろしくお願いします。今日はありがとうございました」

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ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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