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中村俊輔が振り返る指導者1年目「難しかった」…他チーム年下監督の退任に焦りも

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「難しかった…」。昨季限りで現役を引退して、横浜FCのトップチームコーチとして指導者キャリアをスタートさせた中村俊輔氏(45)は、ため息交じりに指導者1年目を振り返った。

 中村は5日に行われたJリーグアウォーズで功労選手賞を受賞。選ばれた12名のうち、一番年上だったこともあって、代表してトロフィーを受け取った。「現役時代に様々な賞を頂きましたけど、同じくらい嬉しい」と口もとを緩めた。

 しかし今季の振り返りとなると、表情から笑みが消えた。今季より現役を引退した横浜FCでコーチ業をスタートさせたが、チームはJ1最下位に終わり、来季のJ2降格が決まった。

「難しかった」と振り返った指導者1年目。トップチームのコーチに加え、指導者ライセンス講習の受講など、「やることがいっぱいあった」という。ただそれらの状況を考慮して、指導者を始める際にユースチームの指導から入る選択肢もあったようだが、「トップの指導者を目指すのであれば、トップから始めたいと思った」と自ら希望したことを明かす。

 そこには「焦り」があることも隠そうとしない。「自分より年齢が低い岩政(大樹、今季鹿島監督)もそうですけど、ああやって監督をやっている中で、自分はもう40半ばなのに、まだ1年目。指導者として焦りがあった。でも今年A級ライセンスを受けて、刺激を受けた。ということはもっといっぱい学べることだと思う」と話した。

 またコーチとして過ごしたことで、選手らとの接し方など、現役時代にはなかった学びもあったようだ。来年に向けては「1番はJ1に上げるために何をするか。指導の幅を広げるために、いろんな人に話を聞きたい。その中で自分らしさを失わないようにしたい」と2年目への抱負を語った。

(取材・文 児玉幸洋)
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児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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