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パリ世代“点取り屋”のギラつき…東京V染野唯月が勝ち点もたらす2発「ゴールで自分の価値を示さなきゃいけない」

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FW染野唯月

[3.29 J1第5節 東京V 2-2 京都 味スタ]

 日の丸を背負ったことで、点取り屋の意識はさらに高まった。東京ヴェルディのU-23日本代表FW染野唯月は今季初得点を含む2ゴールでドローに持ち込んだ。「ゴールで自分の価値を示さなきゃいけない」とさらなる得点への意欲をのぞかせた。

 パリオリンピックを目指すU-23日本代表の活動を25日に終え、中3日でリーグ戦に臨んだ。前半で2失点を喫して追いかける展開も、後半35分にはMF山見大登が敵陣PA内でファウルを受けてPKを獲得。染野はキッカーに志願した。「蹴らせてくれとお願いした」。ゴール右隅に決め切ると、即座にボールを拾ってセンターサークルへ。「自分たちは勝つことができてなかったので、なんとしてでも勝ちたいという気持ちがあった」と勝利を目指した。

 1-2で迎えた後半アディショナルタイム3分過ぎ、染野のあきらめない気持ちが結実する。右サイドからMF齋藤功佑がボールを折り返すと、染野は自身のマークについていたDF宮本優太の背後を取り、体勢を崩しながらボールをプッシュ。「あそこは常に狙っているところ。ゴール前に入る回数は絶対に増やさなきゃいけないと思っていた。いいボールが来て、自分がうまく相手の裏を取って決めることができた」。終了直前に2-2と試合を振り出しに戻した。

 代表活動から帰還し、さらにギラつきが増した。引き分けに持ち込んだものの、染野は勝ち切ることができなかったことに悔しさをにじませた。「もう1点取れる場面もあった。もっともっと決めなきゃいけない」。ゴールすることが自らの価値と表現。「数字を残してメンタル的な部分も保てる。ゴールを決めてまずはよかった。このチームで誰よりも点を決めたい。そういったところは意識していきたい」と力を込めた。

 パリ五輪アジア最終予選の活動は2週間後に控えており、東京Vでの試合は1試合が残る。「もっと点を取る。勝ちにつながる点をとれれば」。再び日の丸を背負うときまで、ゴールへの意識は途切れることはない。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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