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国立連戦1G2A&初連勝を“置き土産”にカタールへ発った松木玖生「チームの雰囲気も最高」

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FC東京MF松木玖生

[4.7 J1第7節 FC東京 2-0 鹿島 国立]

 U-23日本代表の一員としてパリ五輪最終予選(AFC U-23アジア杯)出場を控えるFC東京MF松木玖生が、大会前ラストマッチを含む国立競技場2連戦で1ゴール2アシストの大活躍を見せ、チームに今季初の連勝という大きな置き土産を残した。

 前節・浦和戦では決勝点のボレーシュートを突き刺し、この日は鹿島を相手に全得点を演出する2アシスト。国立連戦の主役となった20歳は「鹿島を相手にこうやって固い試合を勝てたのはすごく大きいこと。連勝もできて、チームの雰囲気も最高だと思う。このまま慢心せずにやって行けたらもっとチームが良くなる」と胸を張った。

 1点目は0-0で迎えた後半10分、DFバングーナガンデ佳史扶からの斜めのパスを受けると、振り向きざまのアーリークロスをFW仲川輝人に通し、ヘディングシュートを導いた。

「佳史扶くんからボールを受けた時、これはピーター(・クラモフスキー監督)から個人的に求められているところで、あそこからだったらアーリークロスを狙って行けと言われていた。ちょうどテルくんが走っているのが見えて、うまく合わせられてよかった」

 2点目は終了間際の後半アディショナルタイム7分、豪快なサイドチェンジで味方の攻撃を加速させた後、ゴール前でのボールキープからMF原川力のミドルシュートをお膳立てした。「あれはもう力くんがスーパーだった。アシストつけられてありがとうございますという感じ」。そう謙遜したが、後半38分のFWジャジャ・シルバの決定機を含め、アタッキングサードでの存在感は圧巻だった。

 試合後には「常に結果を残したいと思っている。今日はゴールがなかったし、もうちょっとシュートを打てたらまた変わってくると思う。そういうところも狙っていきたい」とゴールへの渇望も強調し、この結果に満足した様子は見せなかった。それでも良い状態にあるのは明らか。パリ五輪への最終決戦に臨む日本代表にとっては大きな力になりそうだ。

 試合後には休む間もなく成田空港に直行し、深夜便でカタールへ。中国、UAE、韓国と曲者揃いのグループリーグ開幕を9日後に控える中、いよいよU-23日本代表チームでの活動が始まる。「一発勝負なので中2日の疲労もあると思うけど言い訳にできないし、常に1試合を大切にしていけたら」。ビッグトーナメントを前に強い決意をにじませる。

 松木にとっては待望の世界デビューでグループリーグ敗退という悔しさを味わった昨年6月のU-20W杯以来となる世界舞台。それでも過去の挫折を振り返るどころか、「(あの時から)レベルも相当上がっているので、やるだけだなと思う」と自信すらにじませる。

 その一方、大会のテーマは「1試合を大事に戦うこと」と地に足をつけた松木。U-23日本代表ではレギュラー陣を追う立場にあるのが現状だが、まずはそうした揺るがぬ姿勢を初戦に向けたトレーニングから表現していく構えだ。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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