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[PSM]ベールを脱いだJ史上最長身、204cmFWに「あの高さは反則」

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[2.20 ちばぎんカップ 柏0-1千葉 柏の葉]

 Jリーグ史上最長身、204cmのFWがそのベールを脱いだ。ジェフユナイテッド千葉のFWオーロイが前線にそびえ立った。

 前半からターゲットとなり、ハイボールにも労せず競り勝つ。後半7分にはMF深井正樹の左クロスにPA内で背後からファウルを受け、PKを獲得。これを深井が落ち着いて決め、決勝点となった。

 「DFが後ろから来るのは慣れているし、何の問題もない。前半から主審に『抑えられている』とアピールしていた。(PKを取った場面も)DFの前に入って体を張った。ファウルをアピールして、主審も見てくれていた」

 際立った跳躍力があるわけでもなければ、運動量が豊富というわけでもない。クロスに飛び込んでヘディングでゴール量産、というタイプでもなさそうだ。ただ、単純な競り合いならほとんど負けない。相手のマークも集中するし、セカンドボールがこぼれるシーンは間違いなく増えるだろう。

 主将のMF佐藤勇人は「相手のキャプテンとも試合中に話したけど、『あの高さは反則じゃないか』って言うぐらい。現にPKも取ったし、ああいうのを生かさない手はない」と力説する。

 チームメイトによれば、この日のオーロイのパフォーマンスは「来日して最高の出来」だったという。オーロイが前線で起点になったため、今まで以上に単純にターゲットとして使うシーンが多かったが、これまでのキャンプではボランチが高い位置を取って中盤をコンパクトに保ち、攻撃に厚みを持たせた中央突破も見られた。シンプルなクロスやロングボールからオーロイに点を取らせるというよりも、オーロイが競ったこぼれ球やオーロイをおとりに使ったスペースからの崩しなどを狙いにしている。

 あくまでオーロイの役目はチャンスメイク。それを決めるのは2列目の3人、あるいはボランチの選手になる。4-2-3-1のトップ下でプレーするMF米倉恒貴は「最低でも10点は取れる」と自信を見せたが、J1復帰のカギはまさに米倉ら中盤の得点力にかかってきそうだ。

[写真]204cmのFWオーロイが厳しいマークを受ける

(取材・文 西山紘平)

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