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ロングスローから204cmヘッド弾、オーロイの2ゴール1アシストで千葉がF東京撃破

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[4.24 J2第8節 千葉3-0F東京 フクアリ]

 J2第8節は24日、各地で5試合を行い、フクダ電子アリーナではジェフユナイテッド千葉FC東京が対戦した。昇格候補チーム同士の対決は後半32分、FWオーロイの2戦連続ゴールで先制すると、同38分にはMF米倉恒貴も2戦連発となる追加点。同44分にはオーロイがこの日2得点目を決め、千葉が3-0の快勝で開幕2連勝を飾った。

 千葉は北九州との開幕戦(3-0)に先発したMFファン・ゲッセルが負傷明けでベンチスタートとなり、代わってMF伊藤大介が今季初先発。システムは4-2-3-1で、204cmのオーロイが1トップに入った。
 F東京も4-2-3-1で、1トップでは負傷離脱したFW平山相太に代わって新加入のFW高松大樹が移籍後初先発。鳥栖との開幕戦(1-0)からは先発5人が代わり、GK権田修平、DF椋原健太、MF米本拓司、MF梶山陽平も今季初先発となった。
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 千葉はキックオフ直後、前線にロングボールを送り、オーロイが落としたところにMF深井正樹が走り込む。いきなりオーロイの高さを使った攻撃でF東京を押し込むと、前半3分には深井が左足でミドルシュート。しかし、これはDFに当たってわずかにゴール左へ外れた。

 圧倒的な高さを持つオーロイに対し、F東京もDF今野泰幸、DF森重真人の両CBが体を張って対応。前半9分には森重との競り合いでひじを使ったとしてオーロイに警告が出るシーンもあった。オーロイが競ったあとのセカンドボールへの意識も高く、粘り強いディフェンスで千葉の攻撃を封じるF東京。中盤でのせめぎ合いが続く中、徐々にペースを握っていった。

 今季千葉から加入したMF谷澤達也がF東京の攻撃を引っ張る。前半25分、左サイドをドリブルで駆け上がると、2人をかわして中央に折り返し、梶山がシュート。同28分には梶山の横パスから右足ミドルを狙った。同37分にもオーバーラップしたDF阿部巧のマイナスの折り返しを右足で狙うが、DFがかろうじてクリアした。

 なかなかフィニッシュまで持ち込めない千葉に対し、谷澤を中心に攻勢を強めるF東京だったが、前半39分、アクシデントに見舞われた。米本が競り合いの着地の際、左ひざを負傷。そのまま担架で運び出されると、ベンチ前で仰向けになったまま何度も右手で地面を叩いて悔しがる。同43分にMF羽生直剛と交代。米本は顔をベンチコートで覆い、担架に乗せられたまま、ロッカールームに運ばれた。

 千葉は前半ロスタイムにようやくチャンスをつくる。ロングボールをオーロイが落とし、DF坂本將貴が縦パスを入れると、MF米倉恒貴が鋭いターンで前を向き、PA内に進入。そのまま左足でシュートを打ったが、ゴール右に外れた。

 0-0で前半を終えると、両チームがハーフタイムに選手交代を行った。千葉はDF青木良太に代えてDFマーク・ミリガンを投入。F東京はFW鈴木達也に代わってFWロベルト・セザーがピッチに入った。

 後半に入ってもF東京がチャンスをつくり続ける。後半11分には椋原の右クロスをGKがパンチングでクリア。こぼれ球を谷澤がダイレクトで狙ったが、シュートはゴール左に外れた。同13分にもオーバーラップした椋原が決定的なシュートを放つも枠外。相次ぐ決定機を生かせなかった。

 千葉は後半17分、マット・ラムに代えてFW青木孝太を投入。同22分には左サイドから米倉が早めに上げたボールに逆サイドから走り込んだ青木孝がヘディングで合わせるもゴール上へ。その後もミリガンのロングスローでチャンスをうかがうと、後半32分、ついに均衡が破れた。

 左サイドからのスローインでミリガンが長い助走から一気にゴール前に放り込むと、頭一つ抜け出したオーロイがヘディングで合わせ、ゴールに叩き込んだ。ミリガンの“飛び道具”とオーロイの高さを生かし、千葉が先制に成功した。

 これで勢いに乗った千葉は後半38分にもオーロイのスルーパスに抜け出した米倉が右足アウトサイドでGKの股間を抜く技ありシュート。米倉の開幕2戦連発となるゴールで2-0と突き放した。

 後半44分には青木孝の左クロスに逆サイドのオーロイが204cmの巨体を投げ出し、ヘディングシュート。これが豪快にゴールネットに突き刺さり、オーロイの2得点1アシストの活躍で千葉が開幕2試合連続となる3-0の快勝を飾り、再開初戦の大一番を制した。

(取材・文 西山紘平)

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