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J1復帰の札幌が聖地・厚別で今季初勝利!!

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[5.3 J1第9節 札幌1-0C大阪 札幌厚別]

 3日J1は第9節を行い、コンサドーレ札幌がホームの厚別競技場にセレッソ大阪を迎えた。前半20分にFW近藤祐介の得点で先制した札幌は、後半もC大阪の猛攻を凌ぎ切り、札幌厚別公園競技場でのシーズン最初の試合で、嬉しいJ1昇格後の初勝利を挙げた。

 立ち上がりから長短のパスをつなぎながら、攻撃を組み立てていくC大阪に対し、札幌はしっかりと守備を固めながら、ボールを奪ったらMF前田俊介を起点に速攻を狙った。序盤はC大阪の攻撃が機能し、高い位置にボールを運んで行く。

 前半13分には右SB酒本憲幸がクロスを上げて、ゴール前でFWケンペスが合わせるが、ボールはDFがブロックする。その直後にも、今季6得点を挙げているMFキム・ボギョンがやや遠目から得意の左足でシュートを狙ったが、ボールは右サイドネットに外れた。

 前半20分には札幌DFジェイド・ノースがボールを持ち込んでシュートを放ったが、ボールはゴール上に外れて行った。それでもカウンターが機能した札幌は、前半25分、DF日高拓磨がボールを奪い、PA内でDF茂庭照幸を背負っていたFW近藤祐介にパス。近藤は絶妙なトラップで茂庭のマークを外してシュートを決め、ホームの札幌が先制点を挙げた。

 同36分にも札幌は、今季初スタメンのDF櫛引一紀がC大阪の縦パスをカットし、前田にパスをつなぐ。前田が前線にパスを送ると、走り込んだ近藤がシュートを放ったが、これはGKキム・ジンヒョンに足でブロックされて、追加点は挙げられない。C大阪の縦パスをことごとくカットする札幌守備陣は、同38分にもパスカットから、中盤の底にいるMF河合竜二がミドルシュートを放ったが、ボールはGKに止められた。

 39分にはC大阪も右サイドの酒本からのクロスにゴール前でブランキーニョが左手で合わせる。ボールはGK李昊乗が難なく抑えたが、木村博之主審はハンドを取り、ブランキーニョにイエローカードが提示された。

 前半終了間際にC大阪は、ブランキーニョのパスを受けたMFキム・ボギョンがPA内でボールをコントロールしてシュートに持ち込んだが、ボールはゴールの上に外れて行った。結局、前半は1-0とホームの札幌がリードしたまま終了した。

 ボールを支配するC大阪だが、なかなかチャンスをつくれない。逆に後半8分には前田が中盤からドリブルでDFを次々と抜き去り、GKと1対1になる。しかし、左足で放ったシュートはゴールの右に外れてしまった。シュートに持ち込めないC大阪の後半最初のシュートは、同14分。CKの流れからMF扇原貴宏がシュートを狙ったが、ゴールの上に外れて行った。直後の同15分、決定的チャンスをつくった前田が、負傷で交代を強いられた。札幌が前線でボールを収めた前田を失ったことで、C大阪の攻勢が強まっていく。

 同22分には左サイドからDF丸橋祐介が上げたクロス性のボールが、クロスバーを叩く。このとき、札幌GK李昊乗が右ポストに頭をぶつけて倒れ込んだが、大事には至らず、プレーを続行した。

 後半23分にC大阪は、丸橋を下げて、MF柿谷曜一朗をピッチに入れる。丸橋の務めていた左SBに扇原貴宏を入れ、キム・ボギョンをボランチに下げ、2列目の右に柿谷が入った。攻撃に出るC大阪は、同29分にMF清武弘嗣の落しから、ケンペスがシュートを放つが、GKの正面を突いた。

 全体の動きが重く、パスの出しどころができないC大阪は、同40分、GKキム・ジンヒョンを交えてのボール回しをしていた。しかし、キム・ジンヒョンがミスキックしたボールをMF内村圭宏がダイレクトで狙ったが、ゴール前に戻ったキム・ジンヒョンが辛うじてセーブした。

 同35分にC大阪は左サイドから扇原が入れたクロスにケンペスが合わせるが、ボールは上に外れて行く。同39分にも右サイドでMF村田和哉が上げたクロスを、FW永井龍が合わせる。途中出場の2人がチャンスをつくったが、ボールは右に外れて行った。その直後にも、左サイドで扇原、キム・ボギョン、柿谷とつないだパスから、MF山口螢がシュートを放ったが、DFがブロックし、枠の上に外れて行く。

 攻め続けるC大阪は後半ロスタイム、左サイドから扇原が入れたクロスをケンペスがヘッドで合わせるが、ゴール前でDFが体を張ったブロックして得点を許さない。直後のCKをクリアーしたところで、試合終了のホイッスルが鳴り、札幌が今シーズン初勝利を挙げた。

 決勝点を挙げた近藤は「勝てそうで勝てない試合が続いていましたし、気持ち的にすごくキツイ勝つまでの時間でしたが、やっとみんなの力のおかげで勝つことができてすごく良かったです」とシーズン初勝利に安堵の表情を見せた。そして、自身のゴールについて「すごく良いボールがタク(日高拓磨)のところから入ってきました。後ろに選手がいたと思うのですが、積極的に打って行こうと思っていたところで、うまくトラップも決まったので、あとは落ち着いて決めるだけでした。シュートを打ちに行くというところで決まったかなと思います」と胸を張った。今季、初めて札幌厚別公園競技場で行われた試合でシーズン初勝利を挙げた。縁起の良いスタジアムについて近藤は「昨年も1回しか負けていないし、今年もそれをずっと続けられるように、みんなで頑張っていきましょう」と集まったサポーターに呼びかけ、「もう負けるのは嫌なので、今日が開幕の気持ちで、次も連勝できるように頑張っていきたいと思います」と笑顔を見せた。

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