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指揮官解任の神戸、3発沈めて今季初の完封勝利

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[5.3 J1第9節 神戸3-0大宮 ホームズ]

 13位ヴィッセル神戸はホームで10位大宮アルディージャと対戦し、3-0で完勝した。先月30日に和田昌裕監督を成績不振により解任し、安達亮ヘッドコーチが指揮を執った一戦で、今季最多タイの3得点を奪うと、守備陣も奮闘をみせて今季初の完封勝利を果たした。一方、連勝中で3戦負けなし(2勝1分)の大宮だったが、4戦ぶりの無得点で零封負けを喫した。

 神戸は前節から最終ラインとボランチは変更しなかったものの、前線の先発3選手を変更。MF小川慶治朗とFW吉田孝行が2トップを組み、2列目右サイドにはMF朴康造が入った。対する大宮はここ3試合と同じ先発メンバーで試合に臨んだ。

 開始直後から神戸が果敢に仕掛ける。前半1分、MF野沢拓也が右サイドから蹴り込んだFKはクリアされるが、こぼれを拾ったMF相馬崇人が左足ダイレクトでミドルシュート。クロスバー上へ外れた。

 すると前半3分、立ち上がりの勢いそのままに神戸が先制に成功した。吉田が競り合い、前線へ流したロングボール。これに小川が抜け出し、敵陣内でワンバウンドしたところでDF菊地光将と競り合う。流れたボールをDF金英權が緩いボールでバックパス。すかさず走り込んだ小川がかっさらうとGKを前にして、倒れ込みながらも右足で流し込んだ。1-0とリードを奪った。

 追いつきたい大宮だったが流れからの決定機をつくることはできない。前半32分に獲得した左サイドでのFK、FWラファエルが蹴り込んだボールはGK正面。1-0と神戸リードのままに、前半を折り返した。

 後半開始5分には大宮がようやくチャンスを迎える。MFカルリーニョスが大きくサイドチェンジ。左サイドに抜け出たMFチョ・ヨンチョルのシュートはGK徳重健太が弾く。ゴール正面でこぼれに反応したMF東慶悟のシュートはミートせず。それでも、流れたボールに詰めていたMF渡邉大剛がシュートを放つ。これはゴールライン上のDFイ・グァンソンがクリアした。この決定機を逃した大宮は、ここから苦しい時間が続く。

 ピンチを凌いだ神戸は後半14分に最初の交代カードを切る。吉田に代えて、MF森岡亮太を投入。そして同15分、PA左から野沢の蹴り込んだFKにファーサイドでフリーのイ・グァンソンが合わせて、ヘディングシュート。高い打点の一撃が決まり、2-0と差を広げた。

 同21分には小川に代えて、FW茂木弘人がピッチへ送られる。すると出場からわずか2分後、茂木が起用に応えてみせた。MF奥井諒が前線へロングボール。抜け出した野沢がボールキープし、後方の森岡へパスを出す。森岡のシュートはGK北野貴之に止められるも、こぼれに走り込んだ茂木が冷静に流し込んだ。3-0と試合を決定づけた。そのまま逃げ切った神戸が勝利。今季初の完封勝利で勝ち点3を手に入れた。

 試合後、今季初先発で先制点を決めた小川は「チームみんなで取った点。次につながる点だと思う。それでも1点で満足せずにもっと狙っていきたい」とコメント。「この勝利をきっかけに連勝街道を走りたい」と力強く語っていた。

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