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磐田が今季無敗のホームで鹿島に完勝、前田が7戦ぶりゴール

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[5.12 J1第11節 磐田3-0鹿島 ヤマハ]

 ここ3戦勝ちなし(1分2敗)のジュビロ磐田が4試合ぶりの白星を手に入れた。ホームで鹿島アントラーズと対戦し、3-0の完勝。前半10分にFW前田遼一が先制点を奪うと、終了間際には2点を加えた。今季のホーム戦では5戦負けなし(4勝1分)と無敗を守っている。一方の鹿島は、3戦無得点で3戦勝ちなし(1分2敗)と苦しい状況に立たされている。

 この日の磐田は前田とMF松浦拓弥の2トップ。松浦にとっては3試合ぶりの先発出場となった。ボランチの位置では出場停止明けのMF山本康裕が先発に復帰した。一方の鹿島は前節・鳥栖戦(0-0)と変わらぬメンバーで試合に臨んだ。

 前半10分、早くも試合は動いた。右サイドからドリブルで仕掛けたMFペク・ソンドンがDF山村和也を突き放してクロスを入れる。DF岩政大樹に競り勝った前田がニアサイドからヘディングシュート。高い打点から思い切りよく叩き込んだ。前田にとって3月31日の柏戦(1-0)以来となる7試合ぶりのゴール。エースの得点で磐田が先制に成功した。

 なかなかチャンスのつくれない鹿島だったが、前半31分にようやく決定機を迎える。中央でボールキープしたMF小笠原満男が前線へスルーパス。抜け出たMFドゥトラが個人技で持ち込み、自ら右足シュートを狙う。鋭い弾道のシュートだったがポスト左へ外れていった。その後も相手CKからのこぼれを拾って、カウンター。DF西大伍の縦パスからFW興梠慎三が右サイドへ抜け出し、クロスを入れる。MF柴崎岳が飛び込むがオフサイド。シュートまで持ち込めなかった。磐田リードの1-0で前半を折り返した。

 後半立ち上がり、磐田がゲームの主導権を握る。開始3分には左サイドを突破した松浦がゴール正面の山本へパス。しかしフリーの山本が放ったグラウンダーのシュートはGK曽ヶ端準に止められた。追加点のチャンスを決めきれずに時間は過ぎると、流れは一変。後半10分過ぎからは一気に鹿島が勢いづく。 

 後半13分には立て続けに2度の決定機。右サイドから仕掛けたFW大迫勇也のクロスにファーサイドの興梠が合わせるが、得点は奪えず。セカンドボールを拾って展開するがシュートまでは持ち込めない。直後には、またも大迫と興梠が絡んでのチャンスメイク。左サイドで粘ったDF新井場徹がゴールライン際からクロスを入れる。ファーサイド高い位置で大迫が頭で流すと、最後はゴール前の興梠がヘディングシュート。これがゴールネットを揺らしたが、興梠のポジションがオフサイド。追いつくことはできない。

 後半21分には右サイド深い位置から仕掛けたドゥトラがDF藤田義明に倒され、絶好の位置でFKを獲得。小笠原が蹴り込んだボールはDFにクリアされる。こぼれをファーサイドで拾った山村の折り返しはDFに当たるも、流れたボールはPA手前でフリーだった新井場の足元へ。新井場がダイレクトで放ったシュートはクロスバー上へ大きく外れた。後半22分にはドゥトラに代えて、MF本山雅志をピッチへ送った。

 後半27分には相手のミスを突き、磐田が攻める。西のクリアボールが甘く、PA手前左でこれを拾ったMF山田大記がミドルシュート。わずかにポスト右へ外れた。同29分にはDF駒野友一が右サイドから中央へ斜めにカットイン。クロスを受けた山本が右足ダイレクトでシュートを狙ったが、枠を捉えることはできなかった。

 その後はこう着状態が続く。しかし1-0のまま終わるかと思われた後半39分に磐田が追加点を奪ってみせる。右サイドでパスを受けた前田がクロスを入れる。ゴール正面の松浦が小笠原に追走されながらも、冷静に右足シュート。曽ヶ端を前に落ち着いて今季初ゴールを決めた。2-0と差を広げた。

 さらに終了間際の45分には山田が魅せる。松浦のヒールパスは小笠原に奪われるも、これを山田が奪い返す。すると迷いなくPA手前正面から左足でミドルシュート。強い弾道のシュートはゴールネットへ突き刺さった。山田の3戦ぶりゴールで3-0と試合を決定づけた。そのまま試合は終了。磐田が完勝を果たした。

 試合後、1ゴール1アシストの活躍をみせた前田は「ソンドンはボールを持つと、必ずパスを上げてくれるので決めることができて良かった」と得点シーンを振り返ると、アシストシーンについては「(自分)らしくない"いいボール"がいったので」とハニかんだ。また追加点を決めた松浦は「久しぶりに試合に出られたので、思い切ってやって楽しくできました」と満面の笑顔。「常に遼一くんをサポートできるようにという動きを意識していたので、それができるようになってきて良かった」と話していた。

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