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[全中]鹿島JYを退団し中3で青森山田に転入、堀江健太「自分の活躍でチームを勝たせたい」

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準決勝で2ゴールを奪う活躍をみせたMF堀江健太

[8.23 全中準決勝 青森山田7-0宮崎日大 新庄新町球技場]

 サイドに相手の弱点があると分析した通り、先制点は前半6分に右MFの堀江健太(3年)のゴールによって生まれた。さらに青森山田中(青森)は同25分に堀江がダイビングヘッドでこの日2点目を奪うなど、左右の揺さぶりから得点を量産。終わってみれば7-0の圧勝で、6年連続となる決勝に勝ち上がった。

 逸材となりえる素材が、飛躍を目指して今春より青森に渡っている。堀江は愛知県名古屋市出身。小学校時代は名古屋グランパスの下部組織で過ごしたが、U-15に昇格できなかったことで、サッカー留学を決断。当初は青森山田中も選択肢にあったが、鹿島アントラーズジュニアユ-スのセレクションに合格したことで、母親とともに茨城に移り住んだ。

 しかし将来を考えたときに、「高校サッカーで活躍すること」が一つの目標になってきた。そこで目にしたのは青森山田高の選手たちが、高校選手権などで躍動する姿。その中心選手は、青森山田中から“6年間”を青森で過ごした選手たちだった。「山田でサッカーがしたい」。堀江は鹿島JYの退団し、青森山田中へ転入することを決断。親元を離れて寮生活も始めることにした。

 毎年のように青森山田には、転入してくる選手が少なからずいるが、なかなかレギュラーを掴むまでに至らない選手が多いという。そんな中で堀江は転入後、間もなくしてレギュラーポジションを獲得。今では右MFとして欠かせない戦力になっている。これには指導する上田大貴監督も「ゴール前に入ってこれることが彼の一番の武器」とその能力はもちろん、芯の強さに太鼓判を押していた。

 決勝でもサイドの攻防は、間違いなくポイントの一つになる。目標は青森山田のOBである日本代表DF室屋成だと話す“新入生”は、「自分の活躍でチームを勝たせたい」と力強く意気込んだ。

(取材・文 児玉幸洋)
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