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[MOM2301]川崎フロンターレU-18 MF池谷祐輔(3年)_ハードワークで攻撃の芽消した“潰し役”

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勝利を呼び込む献身的なプレーを見せたMF池谷祐輔

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.5 Jユースカップ準々決勝 C大阪U-18 2-3川崎F U-18 NACK]

 後半に5ゴールが生まれた準々決勝。接戦を制した川崎フロンターレU-18今野章監督は「今日が彼はポイントだった。相手のFWにボールが入るところ、入ったあとのケアをいつも以上にやってくれた」とキャプテンMF池谷祐輔(3年)の仕事ぶりを称えた。

 C大阪は立ち上がりから181cmのU-17W杯日本代表FW山田寛人(3年)にボールを集め、ポストプレーからチャンスを量産する。しかし、池谷が全体のバランスを見ながら“潰し役”として奮闘。局面で判断力の高さを示し、鋭い読みと出足で徐々にFWに入るボールを消すと、守備から流れを引き寄せた。

「セカンドボールを拾う回数を増やせば自分たちのペースに持っていけると思った」と池谷。その言葉通り、的確なポジション取りで中盤でセカンドボールを回収し、川崎F U-18の攻撃へとつなげた。迎えた後半15分、鮮やかな崩しからFW宮代大聖(2年)が先制点を奪うと、同19分にはDF小川真輝(3年)が直接FK弾を沈め、2-0と突き放した。

 ボールを受ければシンプルにつないで攻撃にリズムを生み出し、衰えない運動量で最後まで攻撃の芽を潰す。「前はゴールを決めてくれるので自分は真ん中で散らしたり、攻守にハードワークすることを意識しました」。2失点を喫して一度は追いつかれたが、キャプテンとして「気を遣って、チームの流れを感じて声かけをしていた」と今野監督。FW宮城天(1年)のPK弾が決勝点となり、激戦を制した。

 トップチームの“雪辱”も晴らした。奇しくも、前日4日に行われたルヴァン杯決勝の“再現”となったカード。川崎Fが戴冠を逃した試合をチームメイトと観戦し、「自分たちは絶対に勝つぞとみんなで話し合って今日の試合に臨んだ。気持ちは負けていなかったと思います」とリベンジに成功した。夏のクラブユース選手権に続くベスト4入りを果たし、12日の準決勝では京都サンガF.C.U-18と対戦する。アカデミー初タイトルへ、「次はしっかりベスト4の壁を越えられるように、次に勝って決勝にいきたい」と気合は十分だ。

(取材・文 佐藤亜希子)
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