beacon

「誰にも負けないフィジカル」持つFW古澤突破からMF藤原先制点も…青森県は逆転負けで決勝進出逃す

このエントリーをはてなブックマークに追加

青森県はFW古澤ナベル慈宇が先制点をアシスト。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[10.3 国体少年男子準決勝 青森県 1-2 石川県 三国運動公園陸上競技場]

 青森県は逆転負けで初の決勝進出を逃した。強豪を連破して勢いに乗る石川県に徹底したロングスロー、縦、サイドからの速い攻撃で圧力をかけたが、2点目をもぎ取ることができずに逆転負け。試合終了の笛とともに選手たちはピッチに倒れ込んで悔しがった。
 
 北の名門、青森山田中高で鍛えられた選手たちは、試合開始からパワーをもって相手を飲み込みに行く。決定機を作り出し、15分には左クロスが流れたボールを拾ったFW古澤ナベル慈宇(青森山田高1年)がDFの股間を通すドリブル突破。そして、ラストパスをファーサイドのMF藤原優大(青森山田高1年)が左足で決めて先制した。

 だが、4分後にPKを献上して同点。再び勝ち越し点を目指したチームは、「誰にも負けないフィジカル面とか活かしていければいい」と前線で身体を張る古澤や、余裕を持ってボールを繋ぐ藤原を中心に攻める。33分には右SB藤田夏寿丸(青森山田高1年)のクロスにFW粟津瑠来(青森山田高1年)が決定的な形で飛び込んだ。

 まずは守備を安定させることに集中しながら、攻撃では左SB内田陽介(青森山田高1年)がロングスローを連発し、高さとパワーで相手の堅い守りをこじ開けにいった。後半半ばからはMFタビナス・ポール(青森山田高1年)らアタッカー陣を次々と入れ替えて決勝への1点を狙ったが奪いきれず、31分にサイドから崩されて1-2。悔しい敗戦となった。

 存在感ある動きを見せたものの、無得点に終わった古澤は「点が欲しかった。下でもらうのもなんですけれども、もっとFWに当てた時に越して行く動きとか、裏の抜け出しとかもっとあれば良かった」と反省する。その古澤は青森県勢初の3位を懸けた3位決定戦へ向けて、「FWなんで、点を求められると思うので点を獲って3位になりたい」と意気込んだ。

(取材・文 吉田太郎)
●第73回国民体育大会「福井しあわせ元気国体」特集

TOP