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[国体少年男子]茨城県がPK戦で徳島県を撃破!92年大会以来となる準決勝進出!

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茨城県(白)が92年大会以来となる準決勝進出

[10.14 国体少年男子準々決勝 徳島県 0-0(PK4-5)茨城県 吹上浜海浜公園運動広場]

 U-16年代の都道府県選抜チームが日本一を争う特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」サッカー競技少年男子の部は14日、準々決勝を行った。徳島県対茨城県は0-0で突入したPK戦の末、5-4で茨城県が勝利。茨城県は92年大会以来となる準決勝で東京都と戦う。

 徳島県は初戦で前回王者・神奈川県に4-2で逆転勝ちし、06年のU-16大会移行後初となる準々決勝進出を果たした。一方、茨城県はU-17日本代表のエースFW徳田誉(鹿島ユース)が2戦6発で得点ランキング首位。2試合計9得点と強さを示し、18年大会以来の8強入りを果たした。

 先にチャンスを作ったのは茨城県。前半2分、右SB朝比奈叶和(鹿島ユース、1年)のロングクロスをファーのFW正木裕翔(鹿島ユース、1年)が合わせるが、徳島県GK武知萊陽(徳島ユース、1年)がストップする。

 茨城県は前からアグレッシブにボールを奪いに行き、縦に速い攻撃。徳田が個でシュートへ持ち込むシーンもあった。だが、徳島県は3バック中央のDF東桂吾(徳島ユース、2年)が相手のプレスを剥がしていたほか、MF福田武玖主将(徳島ユース、1年)が係ると攻撃がスピードアップする。そして、幾度かゴール前までボールを持ち込んだ。

 この日、徳島県は徳島ユース、茨城県は鹿島ユースがそれぞれ10人先発。その中で徳島県MF山口凜太朗(徳島市立高、2年)が球際での強さや巧さを発揮し、茨城県MF木下永愛(鹿島学園高、1年)がセカンドボール回収を連発する。

 拮抗した展開が続く中、徐々に茨城県がサイド攻撃でリズム。20分にU-17日本代表左SB佐藤海宏(鹿島ユース、2年)がクロスまで持ち込むと、ここからクロスの上がる回数が増加した。28分にはMF中川天蒼(鹿島ユース、1年)の左クロスに逆サイドからMF長疾風(鹿島ユース、1年)が飛び込む。直後には徳田が強引にPAへ持ち込んで右足シュート。だが、徳島県DFがブロックする。

 一方の徳島県はFW長村嶺央(徳島ユース、1年)がスピードを活かした仕掛けでゴールへ迫ったほか、MF橋本悠希(徳島ユース、1年)の縦突破も利いていた。。だが、茨城県DF陣もU-17日本代表候補CB大川佑梧(鹿島ユース、1年)を中心に堅い。前半終了間際にはMF岩永佳樹(鹿島ユース、1年)のスーパークリアもあり、0-0のまま前半を終了した。
 
 後半も0-0の緊迫した展開が続いた。徳島県がボールを繋ぎながらゴールを目指すが、茨城県は確実にシュートブロックするなど決定打を打たせない。徳島県も189cmDF宮村璃玖(徳島ユース、1年)や185cmDF藤原一途(徳島ユース、1年)らが粘り強い守りを継続。互いにメンバーを入れ替えてギアを上げるが、なかなかシュートへ持ち込めない時間帯が続いた。

 茨城県はサイドチェンジを交えながら先制点を狙う。だが、なかなか高い位置で奪い返せず、押し返されてしまう。35分には左クロスのこぼれをMF殿岡諒大(鹿島ユース、1年)が左足ダイレクトで狙うもわずかに枠上。大川が果敢に攻め上がるシーンもあったが、得点に結びつけることができなかった。徳島ユースも福田、山口中心にショートパスを繋いでPAまでボールを運んだが、得点を奪うことはできず、決着はPK戦に委ねられた。

 PK戦は互いに4人が成功。迎えた5人目、先攻・徳島県は好守を連発していた藤原が右足で狙うが、茨城県GK菊田修斗(鹿島ユース、1年)が左へ跳んでストップする。直後に茨城県の徳田が右足で決めて決着。茨城県が92年大会以来となる準決勝進出を決めた。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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