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[MOM735]山梨学院大FW平河悠(3年)_―サッカーが好きすぎて、凄い奴―

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FW平河悠が前半19分に追加点を奪った

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.23 総理大臣杯1回戦 山梨学院大2-1びわこ成蹊スポーツ大]

 佐賀東高時代に目立った経歴はなく、卒業後は就職も考えていた。だが、自身初の全国大会出場となった高3のインターハイでプレーが認められ、「もう一回、プロを目指すチャンスがあるなら、チャレンジしようと思った」と山梨学院大への入学を決めたのが、FW平河悠(3年)だった。

「無名な選手だったけどサッカーに取り組む姿勢や、サッカーが好きだという気持ちで、ここまで力をつけた選手。ビックリするくらいの成長力を持っているので、まだまだ伸びると思う。一番期待しています」

 岩渕弘幹監督の言葉から分かる通り、大学に入ってからの成長は著しい。入学当初は慣れないサイドバックでのプレーが続いたが、本職であるアタッカーとしての出場機会を掴むため、練習後は熱心にシュート練習を重ねてきた。そうした努力はチームメイトも認めており、DFフォファナ・マリック(3年)は、こんな言葉を口にする。

「悠がボールを蹴っていない時を見たことがない。きつい練習の後に皆がへばっている時でも、悠だけずっとシュート練習をしている。サッカーが好きすぎて、凄い奴です」

 自身2度目の全国大会となったこの試合では、努力家として身につけたゴール前での感覚を思う存分に発揮した。「攻撃では何でもできる自信がある」と胸を張る通り、平河の売りはマルチな能力。ドリブルでの前進や、50mを6秒台前半で走る速さを活かした飛び出しで、チャンスに絡んだ。

 最大の見せ場が訪れたのは、前半19分。MF若谷拓海(3年=西武台高)のスルーパスに反応した平河は、タイミングを見て前に出た相手GKの脇を射抜いた。「10番(若谷)との相性はマジで良いんです。10番が持った隙に、相手がスペースを見えていなかったので、動いたらキーパーが出てきた。あそこはかわすだけで良かった」。

 活躍は攻撃面だけに留まらない。チーム全体の運動量が落ち、守勢に回る時間が増えた試合終盤も懸命に前線から相手を追いかけた。その働きぶりは、岩渕弘幹監督に「若谷と平河が戦えると分かったのは嬉しい誤算」と言わしめるほどだった。

 高校までは得点とアシストの割合が変わらなかったが、大学でパスセンスに長けた若谷と出会ってからは、ゴール前での仕事に専念しやすくなり、得点が占めるウエイトが増している。また、よりゴールに近いポジションでプレーし始めたのも、彼にとって大きかった。

 これまでは4-3-3の右ウイングとしてプレーしたが、3バックに変更した最近は純粋なストライカーとしてプレー。タイミングの良い抜け出しとシュート感覚の良さを発揮し、アミノバイタルカップでは1回戦の桐蔭横浜大戦で記録したハットトリックを皮切りに、4試合で6得点をマークした。「アミノバイタルカップは彼で勝ち上がっていったようなもの」と口にするのは、岩渕監督だ。

「ずっとプロは目指している。総理大臣杯はスカウトの人たちに見てもらえるチャンスなので、得点やアシストでアピールしていきたい」。意気込み通り、今大会は卒業後の人生を左右する大会でもある。今日のパフォーマンスなら高3の夏同様に、また未来を切り拓くに違いない。


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