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[JFA プレミアカップ2012]決勝4発!G大阪JYが世界への挑戦権獲得!

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JFA プレミアカップ2012 supported by NIKE
[5.5 JFAプレミアカップ決勝 G大阪ジュニアユース4-1大宮ジュニアユース J-GREEN堺S1]

 ガンバ大阪ジュニアユースが世界へ!! JFA プレミアカップ2012 supported by NIKEは5日、大阪府のJ-GREEN堺で決勝を行い、3年ぶりの優勝を目指すG大阪ジュニアユース(関西2/大阪)と初優勝を懸けた大宮ジュニアユース(関東/埼玉)との一戦は、CB松岡秀平(14)の2得点など4-1でG大阪ジュニアユースが勝ち、3年ぶり3回目の優勝を果たした。大会MVPはG大阪ジュニアユースのFW高木彰人(14)が受賞。G大阪ジュニアユースは7月中旬から中国で開催される予定の世界大会「マンチェスター・ユナイテッド・プレミアカップ・ワールド・ファイナルズ」への出場権を獲得した。

「今回は大事な試合だけど、普段のミニゲームも同じ。ミニゲームでも勝負にこだわらないといけないし、負けたら悔しがる。普段から同じモチベーションでやろう、と言ってきました。結果が出なかったら『普段が足りない』ということ。きょうは普段どおりやってくれたと思います」。G大阪ジュニアユースの鴨川幸司監督は後半の3ゴールで相手を押し切った選手たちの「普段」を讃えていた。一方で大宮ジュニアユースのCB古谷優気主将(14)は「緊張して自分たちの普段のプレーができなかった。応援でも圧倒されて自分たちのプレーができなかった」。吉岡裕貴(14)と松岡の両CBを中心とした堅守とどこからでも点の取れる完成度の高さに加えて、武器であるプレッシングスタイルを貫いたG大阪ジュニアユースとポゼッションサッカーで試合の流れをつかんでいた大宮ジュニアユース。互いが持ち味を出しあった好ゲームだったが、その中でより自分たちの力を発揮したG大阪ジュニアユースが春の中学世代日本一の座についた。

 東西の“横綱”同士が激突した注目の決勝。先にスコアを動かしたのはG大阪ジュニアユースだった。前半7分、MF岩本和希(15)の左CKのこぼれ球を松岡が左足でゴールへ突き刺す。立ち上がり、相手GK加藤有輝(14)の攻守に決定機を阻まれていたG大阪ジュニアユースだったが、背番号3の一撃で優位に立った。一方、リードされた大宮ジュニアユースは慌てずに自陣から徹底したポゼッション。複数の選手たちがボールに関わりながら相手のプレッシャーを外し、今大会最注目の10番MF黒川淳史(14)が前を向くと、一気に攻撃がテンポアップする。12分、20分には黒川のスルーパスであわやの場面を迎えるなど攻勢に試合を進めた大宮ジュニアユースは23分、MF高柳拓弥(14)の右CKをファーサイドのFW立石爽志(14)が鮮やかな右足ダイレクトボレー。これがニアサイドへ突き刺さり、同点に追いついた。

 追いつかれたG大阪ジュニアユースは28分にMF小田垣旋(14)がポッカリと空いた中央のスペースへスルーパス。今大会圧巻のフィジカルとスピードで相手の脅威となっていた高木が素晴らしい加速で抜け出す。だが、その右足シュートはGK加藤がバランスを崩しながらもビッグセーブ。大宮は後半4分にもゴール至近距離から相手FW宮森祐希(14)が放った決定的なシュートを古谷主将がスーパークリアし、7分に高木が放った決定的な一撃も加藤が止めて得点を許さない。

 それでもG大阪ジュニアユースは8分、食い下がる大宮ジュニアユースを突き放した。岩本の左CKに飛び込んだ松岡が、マークするDFの頭上からヘディングシュートを叩き込んで勝ち越し。対して大宮ジュニアユースは高柳の右足FKなど惜しい場面をつくったが、相手のプレッシャーにはまり、時間が経過するにつれてロングボールに頼る場面が増えていってしまう。セカンドボールも拾えずに苦しい展開となった大宮ジュニアユースに対し、G大阪ジュニアユースは22分、スピードに乗ってPAへ侵入した高木のラストパスが相手DFのハンドを誘いPKを獲得。これを今大会得点王のMF市丸瑞希(14)が冷静にゴール左隅へ沈めて3-1とした。

 G大阪ジュニアユースは26分にも岩本の左クロスからMF堂安律(13)が左足でゴールへ蹴りこんでダメ押し。相手の高精度のポゼッションの前に走らされる場面も長かったが、「相手がやりたいことをさせないようにボール奪って主導権を握っていこうと。(相手のポゼッションに)ウチらが足止まるかもと思った。(だが)子どもがいけると言っていた」(鴨川監督)と60分間前線からボールを追い続け、走りきって優勝した。

 G大阪ジュニアユースは7月、「マンチェスター・ユナイテッド・プレミアカップ・ワールド・ファイナルズで世界挑戦。昨年は京都U-15が出場して20チーム15位に終わっている。大会関係者から「上位へ」と期待が高まる中で、日本代表となったG大阪ジュニアユースはどのような結果を残してくるのか。鴨川監督は「(世界を)経験するだけでなく、勝負にこだわってタイトルを取れるように。日本でもこれからいできるとアピールできるように頑張りたい」。チームは3月のスペイン遠征でR・マドリーを下すなど世界相手に渡り合ってきた経験がある。ゲーム主将の市丸は「パスの精度とか自分たちは低いけれど気持ちでは負けてない。目標は優勝です」。スペインでは自分たちの特長である判断力の高さも評価された。喬木や市丸らタレント力も十分。この夏は世界舞台で結果を残して、その強さでも世界にアピールする。

[写真]後半8分、G大阪JYの松岡(右)が勝ち越しゴール
(取材・文 吉田太郎)
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