beacon

世界の26名残った!鹿実MF山之内と滝二FW木下が「THE CHANCE」セミファイナル突破!!

このエントリーをはてなブックマークに追加

 世界55か国から総勢100名がバルセロナ(スペイン)に集い、プロになるチャンスを目指すスカウトプロジェクト、ナイキ「THE CHANCE」グローバルファイナルは24日、1次選考を突破した52名によるセミファイナルが行われた。

 13人ずつ4チームに分けられた選手たちは30分ハーフ2本のゲームでアピール。その中で“日本代表”の2人が輝きを放つ。10年U-16日本代表候補の注目MF山之内優貴(鹿児島実高)が持ち味のパスとビルドアップで存在感を示し、名門・滝川二のエースストライカー、FW木下稜介は得意のドリブルで相手守備陣を翻弄して数多くの好機を演出。“日本代表”の同志、桐蔭学園の左SBとして昨年の全国高校総体で優勝しているDF冨澤右京は「(冨澤選手は)テクニックやボール扱いは良い物を持っていると思った。ただし、今回は別の選手を選ぶことにした」(ナイキアカデミー、ジミー・ギリガンヘッドコーチ)とセミファイナルへ進むことができなかったが、仲間の思いも背負って戦う山之内と木下が自らの個性を発揮して夢へ一歩近づいた。

 夕食後、25日のファイナルへ進出する26名が発表。セミファイナルで自らを印象づけた山之内と木下はともに26名入りを果たした。ナイキアカデミーのジミー・ギリガンヘッドコーチが「選ばれた26名は、優れた選手でよく活躍したと言うだけでなく、さらにプレーを続け将来ナイキアカデミーを背負って立つにふさわしい存在です」と評価した26名。ビッグクラブをまわるスカウティングツアーでマンチェスター・U(イングランド)やユベントス(イタリア)など世界の名だたるアカデミーチームと対戦し、プロ契約を勝ち取る絶好のチャンスを得ることができる勝者16名を懸けたセレクションは、いよいよ最終局面を迎えた。

 本来の中盤でなく、CBとしてプレーした山之内は「中盤の選手が多かったので、どのポジションをやらされてもいいように準備はできていましたし、やることは変わらなかったです。特に違和感なくセンターバックのポジションでもプレーすることができました。(決勝に)選んでくれた監督は、今日センターバックでやってみせたことを続けていければ、絶対成功すると言ってくれて評価してくれました。自分では、横パス、縦パスを入れることができたのでそこが評価されたのではないかと思います」。また木下は「バルセロナにきて、今日のプレーが自分自身一番納得できたので残る自信はありました。消極的なプレーではなく、自分を出さないと駄目なのでその辺を意識してやりました。シュートミスはあったのですが、得意のドリブルができていたので良かったです」。

 日本人として初となるグローバルファイナル突破は目の前だ。前回、11年1月に開催された「THE CHANCE」グローバルファイナルでは“日本代表”として出場したMF熊田陽樹(当時流通経済大柏高)とMF木下ロベルト(当時益子芳星高)が1次選考を突破し、最終日の選考試合に出場。熊田が決勝ゴールを決めるなど活躍したが、8名の勝者に選出されることはできなかった。だが、今回は枠が広がり、26名中16名がスカウティングツアーに参加することができる。
 
 「THE CHAMCE」はバルセロナの本拠地、カンプ・ノウに隣接するミニ・エスタディで開催されるファイナルマッチを残すのみ。山之内は「普段やっているプレーを出せれば一番いいと思うので、鹿実でやっていることを100%出せれば絶対受かると思うので楽しみながらプレーしたいです。個人的には今日は、2つ大きなパスミスをして、そのうち1つが失点に繋がってしまいました。そういうイージーミスをしているうちは上には行けないと思うので、明日はそういうプレーを無くして、いつも通り自分の特徴であるパスだったり、ボールを奪うことを意識していきたいと思います」。木下は「明日は本当に最後なんで、全力を出して必ず16人に残りたいと思います。まだプレーしていない選手だったり、コミュニケーションの部分が難しかったりするので、自分のいいプレーを出せば、味方が信用してパスを出してくれると思うので、自分がうまい選手だというところを見せたいと思います。小さい頃から夢だったプロになるチャンスが、目の前に来ているので悔い無いように精一杯頑張りたいと思います」。国内選考会のファイナルマッチでは山之内が2得点2アシスト。木下は3ゴール2アシストの活躍で世界への切符を手繰り寄せた。実戦で力を発揮する自信もある。いよいよ最終日。“日本代表”が世界にその存在を認めさせる。

[写真]「THE CHANCE」セミファイナルを突破した山之内(左)と木下

TOP