[6.9 サッカー日本・イタリアOB戦 JリーグOB選抜2-2イタリアOB選抜 国立]

　詰めかけた1万7703人の誰もがこの男の出場を待ちわびていた。後半25分過ぎからはどこからともなく“バッジョ・コール”が巻き起こる。しかし、監督としてもベンチ入りしていたFWロベルト・バッジョの腰が最後まで浮くことはなかった。

「今日は本当はプレーしたかったのですが、ひざが悪くプレー出来ませんでした。本当にごめんなさい」

　試合後の場内インタビューで真っ先にサポーターに頭を下げたバッジ。報道陣のまえでも「足の問題だけはどうすることも出来なかった」と無念の表情を浮かべたが、「また帰ってくる。日本は特別な国。今度はプレー出来るようにしたい」とリベンジの機会を切望した。

※敬称略
(取材・文　児玉幸洋)