beacon

カズも決めた!!日伊OB戦は2-2ドロー…注目のバッジョは出場せず

このエントリーをはてなブックマークに追加

[6.9 サッカー日本・イタリアOB戦 JリーグOB選抜2-2イタリアOB選抜 国立]

 日本、イタリアの往年のスターたちが国立競技場で躍動した。JリーグOBから選抜された「Jリーグ レジェンドプレーヤーズ」対イタリア代表経験のあるOBで構成された「グロリエ アッズーレ」の一戦が9日に行われた。

 立ち上がり、攻勢を仕掛けたのはイタリアOB選抜だった。前半8分、左サイドをオーバーラップしたDFアレッサンドロ・コスタクルタがクロスを上げると、中で待ち構えたFWクリスティアン・ビエリが完璧な左足ボレーで合わせて先制に成功した。

 Jリーグ選抜は前半10分に早くも交代策。FWアルシンドに代えてFW城彰二、DF柱谷哲二に代えてDF野々村芳和を送り込む。するとその城が13分、PA手前でDFマッシモ・オッドに倒されFKを獲得する。日本の10番、MF木村和司が狙うが惜しくも壁を直撃。直後の15分にもFW三浦知良がDFマルコ・マテラッツィに倒されFKを獲得する。これもラモス瑠偉らを制し、FKのキッカーに名乗り出た木村が狙うと、今度は壁を越すことに成功したが、わずかに左に外れていった。

 イタリア選抜は前半17分、右サイドからMFアンジェロ・ディ・リービオがアーリークロスを送ると、ゴール正面のビエリが足元でピタリと止める。左足で豪快にゴールネットを揺らし、リードを2点に広げた。

 ここからJリーグ選抜も木村に代えてMF前園真聖を投入するなど、メンバーをフレッシュにして、得点を奪いに行く。イタリア代表も同チーム最年長出場となった53歳DFフランコ・バレージが24分にお役御免となった。

 すると前半36分、途中出場していた日本代表MF遠藤保仁の実兄、MF遠藤彰弘の左サイドからのクロスをカズがダイビングヘッドで押し込み、前半のうちに1点を返すことに成功した。

 ハーフタイムを終えて選手が登場すると、なんと先ほどまでJチームの赤いユニフォームの11番を着てプレーしていたはずのカズが、イタリアチームの着る青いユニフォームの11番を着てピッチに現れる。Jチームの11番にはFWサルバトーレ・スキラッチが入ると、国立競技場に詰めかけた大観衆がドッと沸いた。

 チャンスの数で上回ったのはイタリア。だが10分、ショートコーナーからオッドがクロスを上げ、カズが頭で合わせたが惜しくもミートせず、左に外れていった。

 Jリーグ選抜もチャンスを迎える。後半16分、MF澤登正朗のパスでFW福田正博が完全に1対1の状況を作り出すが、これはGKジャンルカ・パリュウカの好セーブに防がれる。だが同20分、再出場していた福西の豪快なミドルシュートが突き刺さり、J選抜が試合を振り出しに戻した。

 疲れの見え出したイタリア選抜にJ選抜が襲いかかる。25分には波状攻撃を見せると、北澤がゴール前に詰める、だが最後の最後で押し込めなず、勝ち越すことは出来ない。

 この辺から1万7703人が詰めかけたスタンドからはFWロベルト・バッジョの出場を期待する“バッジョ・コール”が巻き起こり始める。ベンチに腰を落としたままのバッジョも手を振って声援に応える。だが最後まで出場は叶わず、試合も2-2のまま幕を閉じた。

※敬称略
(取材・文 児玉幸洋)

TOP