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ブラサカ日本代表の史上最年少ゴールがかかる16歳の園部「他の選手の役に立ちたい」

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園部優月(右端)のPKが決まった瞬間。GKは佐藤大介

 視覚障がい者がプレーするブラインドサッカーの日本代表合宿が23日、アジア選手権前最後の合宿を打ち上げた。今回の日本代表の最年少、高校1年生の16歳、園部優月は最後のPK練習で他の選手がなかなか決められない中、左のポストに当ててネットを揺らす技ありゴール。日本代表の正GK佐藤大介が完全に反応していてもなお、触れることが出来ない技ありゴールを決めた瞬間、両手をつきあげて喜びを爆発させた。

「(直前に行われた)紅白戦で、ボールを持ったけどすぐにとられたり、自分の中で全然できなかったな、というのがあったのでストレスが溜まってきていて……。全部気持ち込めて(足を)振ったら(ゴールに)入ったのでめっちゃ嬉しかった」

 9月1日に16歳になったばかりの園部が、もし9月30日開幕のアジア選手権のピッチに立てれば、中学3年生で2006年の世界選手権のピッチに立った同じクラブの先輩、鳥居健人(現・free bird mejirodai)に次いで2番目の若さ、ゴールすれば最年少ゴールとなる。8月末のイングランド遠征では2試合に出て、ピッチに立てたのは計10分ほど。ましてや、東京五輪にむけた出場権がかかる公式戦となれば、出場チャンスは余計に限定されるに違いない。そんな状況を理解している園部はこう明かす。


「僕が出られれば、高い位置(前線)でボールを受けることが多いと思うんですけど、ドリブルして相手をかわしてシュートをしたい。ディフェンスではコースを出来る限り絞って、それぞれの選手の役に立てたらいいと思います。この合宿で、自分の中ではPKが蹴れるようになってきた。どこかのタイミングで出せたらいいと思います」

 裏を返せば、園部の出場時間が長くなり、ゴールまでできたとしたら、それは日本代表が流れに乗っている展開。 自分のふがいなさを「ゴール」という形で解消できる能力を持つ園部は臨戦態勢を整えてチャンスをうかがう。

▼日本代表参加予定メンバー
GK佐藤大介(たまハッサーズ)
GK高橋太郎(ラッキーストライカーズ福岡)
FP川村怜(パペレシアル品川)
FP田中章仁(たまハッサーズ)
FP黒田智成(たまハッサーズ)
FP加藤健人(埼玉T.Wings)
FP寺西一(パペレシアル品川)
FP佐々木ロベルト泉 (パペレシアル品川)
FP佐々木康裕(松戸ウォーリアーズ)
FP園部優月(free bird mejirodai)
ガイド中川英治
監督高田敏志

(取材/文 林健太郎)

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