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[MOM2507]近大高専DF前田優希(3年)_高校進学直後までGK。転向1か月のCBで完封&決勝PK

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近大高専のCB前田優希は危険察知力の高さを活かして完封勝利に貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.19 総体三重県予選決勝リーグ第1節 上野高 0-1 近大高専 三重交通Gスポーツの杜 鈴鹿]

 中学時代まではGKとFWを兼任し、近大高専進学当初もGKとしてU-16リーグに出場。その後、FWでのプレーを経てCBになったのはわずか1か月前だという。だが、背番号10のCB前田優希(3年)は経験不足を感じさせないような守りで上野高を完封。「いつも練習試合で僕蹴っていたので。ちょっと緊張したんですけれども、とりあえず端っこへ蹴っておこうと思って蹴りました」という決勝PKも決めて勝利の立て役者となった。
 
 亀井俊彦監督が「身体能力が高いですし、(危機)察知する能力も高い。狙いを持ってディフェンスしている」と評する前田はリスク管理をしながら相手のカウンター攻撃に対応。強風のために難しいコンディションだったが、味方選手とよく声を掛けながら、シュートコースに入ってブロックしたり、競り合いの強さも発揮して守り続けていた。

 前田のGK時代にポジション争いをしていたというGK黒川純誉主将(3年)は「CB前田」が「身長は全然ないですけれども、ジャンプ力がある。GKやっていたので危ないところも分かる」と経験の少なさを補う武器を持っていることを説明する。前田は跳躍のタイミングを工夫したりしながら、CBとして成長中。FWでのプレーに未練もあるようだが、第2節までの一週間でまた進化を遂げることに集中する。

「サッカーもできるし、勉強も集中できる」と進学した近大高専で初の全国出場まであと少し。「1回も出たこと無いので1回くらい出てみたい」という全国出場のチャンスをモノにするために、決勝リーグ残り2試合でも無失点勝利を目指す。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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