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星稜の10番は「石川で一番巧くないといけない」。挑戦中の技巧派レフティーMF有馬が1ゴール

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星稜高の10番MF有馬大勢

[6.3 総体石川県予選準決勝 星稜高 3-0 金沢学院高 石川市民サッカー場]

 石川で一番巧い選手になる。星稜高は前半から右SHの10番MF有馬大勢(3年)が存在感ある動き。ボールが入ると余裕のあるボールキープを見せ、左足ミドルを打ち込む。単独突破を警戒されてなかなか打開するまでは至らなかったものの、テンポよくボールをさばいた際にはチャンスの起点になっていた。

 後半には河崎護監督の指示で左サイドへ。すると、縦突破からの左足クロスを上げきるなどゴール前のシーンを増やす。そして、交代したFW岩岸宗志主将(3年)からキャプテンマークを受け継いで迎えた後半アディショナルタイムにゴールを奪った。

 右スローインからボールを受けた有馬は、対峙したDF2人の間を鮮やかに突破。さらにカバーしたDFのマークを外して左足シュートを打ち込む。強烈な一撃がゴールを破り、3-0となった。

「相手の足止まっていたので行くしか無いと思っていきました。どう崩すのか1試合の中で考えていたので、ああいう形でゴール決められて嬉しかったです」と笑顔。河崎監督はミドルゾーンでのプレーの質など要求し、本人も利き足と逆の右足の向上を目指しているが、1つ結果を残して4日の決勝へ弾みをつけた。

 星稜の10番を背負う上で先輩の10番から心構えを聞いている。「2年前に窪田翔くんという僕の憧れの存在がいて、それを超えたいという気持ちがあります。去年の高岸憲伸くんとも仲良くさせてもらってどうプレーすればいいか最近聞いて、星稜の10番の誇りというか受け継いでいかないといけないものがある。憲伸くんに『自分が石川県で一番上手いと思ってプレーしろ』『星稜の10番というのは石川で一番上手くないといけない』と言われて自分もそうじゃないといけないと思いました」

 現状は「まだ足りない」という有馬だが、東京Vジュニアユース出身のレフティーは柔らかいボールタッチと左足の精度、アイディアに注目だ。日本代表MF本田圭佑に憧れ、「河崎先生に教えてもらいたいのがありました」と石川で挑戦中。これからより技を磨いて石川で一番上手い、星稜の10番に相応しい選手になる。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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