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[MOM2939]西京MF石澤海人(3年)_ 「勝ちたい気持ち」を走って表現するリーダー

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西京高MF石澤海人主将が前線へ配球する。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.28 総体3回戦 西京高 2-0 米子北高 吉の浦公園ごさまる陸上競技場]
 
 西京高の指揮を執る田邊宏司監督はMF石澤海人主将(3年)のプレーについて、「(チームの)エネルギーになった」とコメントしていた。気温31.2度。後半の苦しい時間帯でも右へ、左へと動き回ってセカンドボールを拾ったり、相手にプレッシャーをかけたりしていたボランチの存在は、チームにとって非常に大きかった。

 石澤は「セカンドボールを拾うところが勝負の分かれ目になると思っていたので、セカンドボールを拾うところは意識して試合をしていました」と振り返る。米子北高は前線にボールを入れてこぼれ球を拾い、連続攻撃をしようとしてきていた。だが、西京はDFラインが良く跳ね返し、石澤筆頭にセカンドボールの攻防でも奮闘。米子北の反撃に飲み込まれることなく守りきった。

 石澤は前半15分の先制PKの起点となるセカンドボール奪取にも成功。ただし、「まだまだですね。もっとボールを拾って僕がゲームを作れるように」と語り、「もっと全部拾う気持ちでやりたい。ハードワークが持ち味だと思っているので、もっともっと高めていきたい」と力を込める。セカンドボールを「全部拾いたい」というだけに、もっとボールを拾ってチームを助けられたと自身に厳しい評価を下していた。

 攻撃の軸も担うMFは元々、運動量の多いタイプではなかったという。だが、新チームになって主将を務める中で走る選手へと変わっていった。突き動かしているのは、「勝ちたい気持ち」。体力に自信がある訳ではないというが、それでも「自分がキャプテンなので率先してやらないと、みんなもついて来ない。走らないと全国の相手には勝てない」と走ることを意識。その主将の姿勢がシーズン序盤は結果が出なかったチームを、貪欲に勝利を目指すチーム、タフに戦い抜くことのできるチームへと変えた。

 南国・沖縄で躍動する「海人」の目標は、「ハードワークはもちろんですけれども、攻撃の時にもっと決定的なプレーができるようになりたい」。準々決勝でもまずは「全部拾う」ために走り、チームを背中で引っ張って試合を決めるプレーも狙う。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2019

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