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古豪・県岐阜商は後半の3失点で敗れるも堂々の準優勝。今回の戦いを基準に次へ

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県岐阜商高は今回の活躍をきっかけにする

[6.5 インターハイ岐阜県予選決勝 中京高 3-0 県岐阜商高 長良川球技メドウ]

 全国には手が届かなかったものの、古豪・県岐阜商高は堂々の準優勝。決勝は主力選手が怪我などで先発を外れ、林貴義監督もベンチ外から見守る中での試合となったが、それでも指揮官が「前半は僕も感動したくらい。プラン通りだった」という戦いを見せた。

 チームとして徹底している「前向きで守ること」を表現。中京高に決定機を作られたが、左SB川瀬慶太主将(3年)らが幾度か奪い取って速攻に繋げていた。加えて、GK藤井陽平(3年)のファインセーブもあって前半は0-0。攻撃面では慌ててラストパスが雑になったりしていたものの、MF浅野光稀(3年)やMF三木温太(2年)が少ないタッチでボールを前進させていた。

 ハーフタイムに林監督は上手く行っているからこそ引き締めて、選手たちを後半のピッへ送り出した。だが、2分にサイドから崩されて失点すると、その4分後にも失点。危惧していた形となってしまう。

 その後、MF竹中凌生(3年)のスルーパスなどから反撃し、あわやのシーンも作り出した。1点を奪い返していればまた結果も変わったかもしれない。だが、ゴールを引き寄せることはできずに、0-3で敗戦。決勝で勝つことの難しさを学ぶ70分間となった。

 県岐阜商はかつて選手権にも出場している伝統校。野球部など他の部活動の活躍に隠れ、練習環境も十分ではない状況だ。「それでも、何とか変えたいという思いでやってきた」(林監督)というチームは昨年度の選手権予選で4強入りし、今回決勝進出と岐阜上位に食い込んできている。この決勝進出で満足するのではなく、より目線を上げて次へ。より高い意識を持って、ここから新たな伝統を築き上げる。 
 
(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2021

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