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[MOM3498]瀬戸内FW佐野竜眞(3年)_負傷抱えるエースが違い示し、鮮烈ボレー弾

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後半24分、瀬戸内高FW佐野竜眞が決勝ゴールを喜ぶ

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.13 インターハイ広島県予選決勝 崇徳高 1-3 瀬戸内高]

 負傷を抱える10番が、決勝点を決めた。1-1の後半24分、瀬戸内高はFW佐野竜眞(3年=兵庫FC出身)が右足ボレーで決めて勝ち越し。FW澤田佳憲(2年)からの浮き球のパスをしっかりとミートしてゴール左へ突き刺した。

「GKを一回見た時にゴールが空いていて、その時にちょっとドライブかけて打とうかなと思っていました」と佐野。この決勝ゴールはトレーナーやリハビリ組の協力のおかげで生まれた一撃だった。

 佐野は4月のプリンスリーグ中国で右鎖骨を骨折。その影響で今回のインターハイ予選は準決勝までフル出場が一度もなく、決勝を控えた一週間も対人トレーニングは行っていなかったという。

 だが、「その間にトレーナーとけが人の人たちがシュート練習をしてくれていて、ボレーの練習をめっちゃしてその成果が出たと思います」。加えて普段のゴミ拾いなど、運を引き寄せるために続けてきた行動が決勝での決勝点、今大会初ゴールに繋がった。

 まだ競り合いの際に制限をかけている部分があるが、それでもボールを失わない力や打開力を発揮。前半には、相手GKのファインセーブに阻まれたものの、コースを突くシュートも見せた。

 試合を通して違いを示していた印象だが、満足はしていない。「自分の特長はそこまで出せていなかったと思いますけれど、相手は嫌がっていたかなと思っています」。自分は、まだまだこんなものじゃない。コンディションを上げて迎えるインターハイはチームメートとともに日本一を目指す大会であり、目標のプロへ駆け上がる大会でもある。

「結果を出して毎試合毎試合頑張っていきたい。自分のパワーとスピードは誰にも止められないと思います」。苦しい時間帯で頑張りがきくところも魅力。得点王を目標に掲げる強力アタッカーが、インターハイで大暴れしてチャンスを勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2021

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