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九州国際大付CB米山凛主将は元Jリーガーの父との意見交換も力に成長。福岡決勝で兄の借り返す

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リーダーとして、九州国際大付高を全国へ導いたCB米山凛主将

[6.5 インターハイ福岡県予選決勝 九州国際大付高 1-1(PK12-11)飯塚高 小郡市陸上競技場]

 兄の借りを返した。九州国際大付高のCB米山凛主将(3年=小倉南FC出身)は、181cmの長身を活かした高打点ヘッドを連発し、カウンターを鋭いタックルで止めるなどゴールを死守。先制された直後にはFWへポジションを移し、MF濱田大夢(3年)の同点ゴールに繋がるFKを獲得した。

 本人がヘディングとともに自信を持っているのが、「どんな時も冷静に周りを見る」力だ。この日は、後半残り14分での失点直後に戦い方をベンチと確認。気持ちが逸ってしまいそうな展開だったが、「もし相手に何されたとしても、冷静に『ごめんね』と『ありがとう』を言えるようにしています」という主将は冷静さを失わず、最後まで勝つための行動を続けて勝利に貢献した。

 米山の兄、FW米山漣(現明治学院大)は九国大付のOB。高校3年時のインターハイ予選は決勝進出し、王者・東福岡高の8連覇阻止まであと一歩のところまで迫りながらもPK戦で敗れている。兄から「人間的に成長できる」と聞いて同じ道へ進んだ弟は、「兄の時はPKで負けていたので借りを返せたので良かったです」と笑顔を見せていた。

 また、米山には「サッカーのことを何でも知っているなと思っていて、サッカー選手としても、人としても尊敬している」という存在がいる。父・米山隆一さんはヴェルディ川崎(現東京ヴェルディ)やサガン鳥栖でプレーした元Jリーガー。「お父さんはCB、ボランチもやっていて、たくさん経験を持っているので、分からないことがあったらまず自分が考えてからですけれども、意見交換して自分の成長にも繋がっているかなと思っています」という父に勝利を届けられたことも喜んだ。

 決勝で初失点したことを反省し、「練習してもっと堅い守備ができれば良い」と米山。インターハイでもヘディングの強さや冷静さでチームを支え、一つでも上へ勝ち上がる。

(取材・文 吉田太郎)
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