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1年前は不足していた「シュートを打つ」積極性。MF三觜真生が湘南工科大附を全国へ導く決勝点

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後半3分、湘南工科大附高MF三觜真生が決勝点

[6.18 インターハイ神奈川県予選準決勝 桐蔭学園高 1-2 湘南工科大附高]

 1年前の前回大会、湘南工科大附高は同じ代表決定戦(県準決勝)で敗退。0-2から1点を返し、ボールを支配して猛反撃したものの、次の1点を奪えずに涙を呑んだ。その敗戦を経験しているMF三觜真生(3年=FC湘南出身)が、1年後の代表決定戦で決勝点を決めた。

 後半3分、湘南工大附はFW岩崎由磨(3年)がPA内右から中央へ切れ込む。ここでDFに止められたものの、「仲間が体を張ってボールを残してくれたので、決めることができました」という三觜が狙いすました右足アウトサイドシュートでゴールを破った。

 右拳を握りしめた三觜はその後、人差し指を突き上げる。ベンチ方向へ走り出したところで興奮した味方に引き倒されたが、笑顔を崩さずにタッチライン際の輪の中へ飛び込んだ。「嬉しかったです」。このゴールは1年前のリベンジのゴールだった。

 三觜は「前回のインターハイ準決勝で敗れて、自分たちの代になって『絶対に全国大会に出るぞ』となっていました」という。1年前の反省点は「自分で積極的にシュートを打つということが足りなかったです」。そのことを忘れず、積極的に放ったシュートが校名変更後初となるインターハイ出場をもたらした。

 攻守に渡る運動量と周囲を活用する上手さを備える三觜は3年前、関東大会に出場した湘南工大附の繋ぐサッカーに魅力を感じて進学。そのスタイルの中心選手の一人として全国舞台に立つ。「出るとなったら、絶対に全国1位狙って頑張りたいです」。全国大会でもチームのために走り、積極的にシュートを放つ。

(取材・文 吉田太郎)
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